出版社内容情報
都市は我々の生活の主要な場となった。かつて日本民俗学は、村落生活を主要な対象とし、日本の民俗文化を究明しようとした。都市の生活は、その変化の著しさの故に相対的に軽視された。今や村落に注いだのと同質の視点をもって都市をも把握する必要がある。
第一巻 都市民俗の生成/序[有末賢]
第1章 下町の民俗
神田の伝説[清水清風]
魚河岸盛衰記[田口達三]
浅草っ子[渋沢青花]
◆解説[金子毅]
第2章 山の手の生活誌
帝塚山風物詩[庄野英二]
石ころの履歴書[織戸健造]
わが町・新宿[田辺茂一]
◆解説[中野紀和]
第3章 郊外住宅地の今昔
代々木村の今昔[那須皓]
都市近郊農村における近隣集団の変貌―川崎市宮前区旧平村―[石田麻奈加]
住めば団地[塩田丸男]
団地アパートの民俗[倉石忠彦]
金沢における団地アパートの民俗[宮山博光]
地方小都市における団地のつきあい関係―熊本県人吉市鶴田団地の事例―[桑田敦子]
東京郊外の小田園都市[近藤春夫]
「城南田園住宅組合」住宅地について[内田青蔵]
「女縁」が世の中を変える[上野千鶴子編]
◆解説[石井克生]
初出書誌一覧
編者略歴
内容説明
本書は、「都市民俗生活誌」全三巻の第一巻「都市民俗の生成」として、下町、山の手、郊外住宅地に関する民俗生活誌を収録した。
目次
1 下町の民俗(神田の伝説;魚河岸盛衰記;浅草っ子)
2 山の手の生活誌(帝塚山風物詩;石ころの履歴書;わが町・新宿)
3 郊外住宅地の今昔(代々木村の今昔;都市近郊農村における近隣集団の変貌―川崎市宮前区旧平村;住めば団地 ほか)
著者等紹介
有末賢[アリスエケン]
1953年、東京都生まれ。1982年、慶応義塾大学大学院社会学研究科社会学専攻博士課程修了。現在、慶応義塾大学法学部教授。都市社会学、生活史研究専攻
内田忠賢[ウチダタダヨシ]
1959年、三重県生まれ。京都大学文学部卒業、京都大学大学院文学研究科博士課程中退。現在、お茶の水女子大学大学院人間文化研究科助教授。人文地理学専攻
倉石忠彦[クライシタダヒコ]
1939年、長野県生まれ。1963年、国学院大学文学部卒業。現在、国学院大学文学部教授。日本民俗学専攻
小林忠雄[コバヤシタダオ]
1945年、石川県生まれ。1971年、早稲田大学大学院文学研究科芸術学専攻特殊学生終了。現在、東京家政学院大学人文学部教授。民俗学・考現学専攻
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