出版社内容情報
ナチスの迫害によりユダヤ人孤児200人とともに強制収容所で亡くなった医師コルチャック。子どもの権利条約の下地となった彼の言葉は、現代にも通じる子育ての知恵、人生に対する深い洞察に溢れる。子どものために生きたコルチャック先生の愛のメッセージ。
◇子どものための声 ◇コルチャック先生の人間像◇コルチャック先生ってどんな人?/子どもの権利の擁護者/コルチャック先生の子どもの権利大憲章
(はじめにより一部抜粋)コルチャック先生の本への反応で最も驚かせられたのは,私が永年カウンセリングを行ってきた子どもたちであり,彼らの多くは虐待やネグレクト(育児や養育の怠慢・放棄)の犠牲者でした。ひとりの例外もなく,そうした子どもたちはコルチャック先生についてもっと知りたがり,彼らが主張した基本理念――つまり,子どもが最も望んでいるのは愛され大切にされること――が正しいことを実証してくれました。「もし父さんや母さんがコルチャック先生の本を読んでいてさえくれたら,ぼく(わたし)の気持ちになってものを考えてくれることができたでしょうに。そうすれば,親から理解されずひとりぼっちで取り残されていると感じる前に,ぼく(わたし)はコルチャック先生の言葉を引いて理解を求めることができたでしょう。たぶんそうすれば親は理解してくれたと思います。」
内容説明
ナチス支配下の1942年、ユダヤ人孤児たちと共に強制収容所で命を奪われたコルチャック先生。今の時代だからこそ心に響く子どもを愛するあなたに贈る言葉。
目次
子どものための声
コルチャック先生の人間像
著者等紹介
コルチャック,ヤヌシュ[コルチャック,ヤヌシュ][Korczak,Janusz]
本名ヘンリク・ゴールシュミット、ユダヤ系ポーランド人、1878年ワルシャワ生まれ、ワルシャワ大学で医師免許取得、ナチス・ドイツの迫害により、ユダヤ人孤児200人と共に1942年トレブリンカ強制収容所にて死亡。医師や教育者としての実践、ユダヤ人孤児院とポーランド人孤児院の運営、著作活動などを通じて、1989年国連子どもの権利条約の基礎となる子ども観を後世に遺した
ジョウゼフ,サンドラ[ジョウゼフ,サンドラ][Joseph,Sandra]
ロンドン・ウエストミンスター大学で精神療法を学び、虐待されたり見捨てられた青少年を専門に20年以上カウンセリングに従事。1977年には、ソーシャルワーカーから送致される恵まれない境遇の子どもたちに休暇旅行を提供する公益財団を設立。毎年この休暇旅行に同伴し、2週間子どもたちと生活を共にすることを通じて、子どもは生来善い存在であり、「生来悪い子どもなど存在しない。むしろ間違った子育てや環境の結果そうなる」という強い信念が確かなものとなる。1986年には著名な児童福祉全国組織を手伝い、中間施設を設立、ホームレスの若者に生活拠点および必要不可欠な支援を提供している。14歳の時に養子縁組した子を含め、現在3児の母であり、夫とともにロンドンに住む
津崎哲雄[ツザキテツオ]
現在、京都府立大学福祉社会学部教授。専攻は英国ソーシャルワーク、児童福祉
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
うりぼう
トッシー
ときよりた