出版社内容情報
砂糖・木材…一次産品の輸出モノカルチャーによる経済開発がもたらす環境破壊。その歴史を振り返り,環境破壊と貧困問題に対する80年代以降の政府と住民組織の取り組みをフィールドワークにより描く。
第1章 国家と環境
1節 森林の国家管理から住民管理へ
2節 砂糖産業の衰退と農地改革
第2章 森林と地域住民のかかわり
1節 木材伐採・牧場造成・造林事業と地域住民
2節 低地民と先住民ドゥマガットの森林資源・林野へのアクセス
第3章 シュガーアイランドからの転換
1節 地主主導型土地移転
2節 山地部農園の労働移動
内容説明
本書は、ASEAN諸国の一つであるフィリピンを事例として、過去一〇年間に多くの人々が注目するようになった「環境保全とコミュニティの再生」をテーマとしながら、発展途上国の経済開発のあり方を歴史的にふりかえる試みである。歴史過程をふりかえり現状を考察するだけでなく、劣化した環境の改善と貧困問題に対して、フィリピン政府がいかなる取り組みを行ってきたのかについても考察した。
目次
第1章 国家と環境(森林の国家管理から住民管理へ;砂糖産業の衰退と農地改革)
第2章 森林と地域住民のかかわり―ヌエバ・エシハ州の事例(木材伐採・牧場造成・造林事業と地域住民;低地民と先住民ドゥマガットの森林資源・林野へのアクセス)
第3章 シュガーアイランドからの転換―ネグロス島の事例(地主主導型土地移転;山地部農園の労働移動)
著者等紹介
関良基[セキヨシキ]
1969年生まれ。京都大学大学院農学研究科博士課程修了。早稲田大学アジア太平洋研究センター助手。森林政策学・フィリピン地域研究
葉山アツコ[ハヤマアツコ]
1958年生まれ。京都大学大学院農学研究科博士課程修了。京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科研修員。フィリピンの森林・山村社会研究
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