出版社内容情報
家庭環境を奪われた子どもたちはどう育つのか。大半の子どもが暮らす養護施設と託児院で子どもたちの人権は保障されているか。各地の実体を明らかにするとともに,人権回復に向けての取り組みを紹介。
1 人権回復の場としての施設[平湯真人]
2 子どもの人権と「施設最低基準」[高橋正彦,久保田理雅]
3 自立援助ホームの子どもたち[武田陽一]
4 里親家庭の子どもたち[菊地緑]
5 児童福祉法の改正と要保護児童施策[吉田恒雄]
(補稿)児童福祉法改正とこれからの課題[平湯真人]
目次
1 人権回復の場としての施設
2 子どもの人権と「施設最低基準」
3 自立援助ホームの子どもたち
4 里親家庭の子どもたち
5 児童福祉法の改正と要保護児童施策
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ミランダ
2
「施設で暮らす子どもたちには、一般家庭で暮らす子ども以上のケアが必要」と序盤に書かれていた。「なぜ一般家庭と同等じゃないんだろう」と疑問だった。でも読んでいくうちにそれが何となく分かった気がした。施設にきた子どもたちは背景はそれぞれ違うけど、傷ついているという点で共通している。自尊心を回復するために十分なケアを受けることは当然必要な権利である。そもそも何て「特別な配慮」について引っ掛かっていたのかは私自身が恩恵的福祉観をごく自然に受け入れてしまっていたからだ。でもこれって違うよなーって気づけて良かった。2013/03/29