移民と難民の国際政治学

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移民と難民の国際政治学

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  • サイズ B6判/ページ数 488p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784750311586
  • NDC分類 334.4
  • Cコード C0036

出版社内容情報

越境する移住者の増加により出現する様々な問題点。難民=民族紛争の犠牲者,国際正義の対象という旧来の常識と政治的現実との問題の深い溝を埋め,極めてリアリスティックに解決の方途を探る注目の書。

第1章 危機の定義
第2章 地球規模の移民
第3章 国民国家における移民問題
第4章 移民の受け入れ
第5章 移住規則と国際関係
第6章 安全保障,安定,国際移民
第7章 国際規範と国際機関
第8章 道義的危機
第9章 危機への対応

内容説明

本書は、越境する移住者が世界的に増加し、その結果として出現する危険について考察したものである。毎年数百万という人々が、暴力や差別、抑圧的政治体制から逃れようとして母国を後にしている。そして、それは雇用の機会を求めたり、家族に再会するという形をとったりする。こうした流れは実にグローバルで、人は南から北へ、東から西へと、また、ある途上国から別の途上国へと移動していく。大抵の場合政府は移民が住民の職を奪い、文化的に浸食し、民族間紛争を引き起こし、社会福祉の高負担をもたらすとして、これを脅威とみなす。あるいは、他国との紛争源として、移民を政治的安定や安全保障に脅威を与えるものと考える。このような懸念は決して豊かな工業国だけのものではない。難民や歓迎されざる移民への高負担は、第三世界諸国にとっても同じことである。受け入れ国の政府や国民にとってはいずこも、移民がもたらす利益や需要に対する供給ということよりも、惹起する問題のほうをむしろ懸念材料とする。

目次

第1章 危機の定義
第2章 地球規模の移民
第3章 国民国家における移民問題
第4章 移民の受け入れ
第5章 移住規則と国際関係
第6章 安全保障、安定、国際移民
第7章 国際規範と国際機関
第8章 道義的危機
第9章 危機への対応

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

sayan

26
戦後最悪と言われる難民問題に直面する現在、30年前の本書が示す論点と議論は全く色褪せない。著者はリアリズムに徹する。特に、難民保護(受入)が国家主権の問題であると同時に、広く人権問題であり、道義的論考を適用すると泥沼(道義的矛盾)に陥る政策議論で顕著だ。一方で、入国を求める者の権利と申請から基本的な道義問題が提起され、他方でも、自国の治安や経済的繁栄、政治的安定、文化的アイデンティティへの脅威と目されるものから自分たちを守り、国境を管理するという政府と国民による懸念が提起され、この両者が互いに対立する。 2020/08/14

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