出版社内容情報
さまざまな形をとって表出する偏見,蔑視と優越の感情。日本人のアジア観は,どのように形成され,どういう歴史的役割を果たしてきたか。天皇制との関わりなど古代から近世に至るその変遷を考察する。
1 古代における日本人のアジア観
2 中世における日本人のアジア観
3 近世における日本人と朝鮮―近世の儒者のなかの朝鮮
内容説明
本書は、日本人のアジア観の歴史的変遷過程を研究したものであり、その前近代編に相当する。
目次
総論(日本人のアジア観―その歴史的概観)
1 古代における日本人のアジア観(万葉びとのなかの外国;『万葉集』のなかの能登と朝鮮;阿倍仲麻呂とベトナム;外国人と接触した庶民―古代貴族の日記などから;「刀伊」に強制連行された日本人女性)
2 中世における日本人のアジア観(モンゴルの膨張とアジアの抵抗;蒙古襲来の影響に関する研究―日本人のなかの蒙古襲来)
3 近世における日本人と朝鮮―近世の儒者のなかの朝鮮(伊藤〓野著『正徳和韓唱酬録』;正徳和韓唱酬録校注)
付論(高校世界史教科書の一考察―日本人のアジア観をめぐって)