出版社内容情報
人体実験・生体解剖で悪名高い七三一部隊のもう一つのそして「最も重大な犯罪」=細菌戦。ノミを使って人為的にペストをおこし根こそぎ殺しつくすという,南京大虐殺に匹敵する戦争犯罪の実態を明かす。
序章 鬼の顔が見てみたい/第一章 惨劇の村・崇山村/第二章 細菌戦はどのように行なわれたか/第三章 私は細菌戦に参加した/第四章 細菌戦と中国の人びと
内容説明
この本は、「細菌戦」という“語られなかった戦争”の現実について、この間の調査の一端をまとめたものです。「細菌戦」はその質(非人道性)と量(大量の被害者数)において「南京大虐殺」に匹敵するほどの重大な戦争犯罪でした。しかし、今日までその実態についてほとんど明らかにされることはありませんでした。しかし、戦後五二年目にして、細菌戦の被害者たちが、日本政府に対し「事実を認め謝罪と賠償をせよ」と裁判を起こしたのです。この本は、被害者たちの訴えを、全身で受けとめた「記録」でもあります。
目次
序章 鬼の顔が見てみたい
第1章 惨劇の村・崇山村
第2章 細菌戦はどのように行なわれたか
第3章 私は細菌戦に参加した
第4章 細菌戦と中国の人びと
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
魚京童!
12
戦争が全力戦になって、市民も民兵も兵隊も関係なくなったら、使うしかないよね。結局アイヒマン問題なのだ。731部隊は有効な結果があったからなあなあにされた。アイヒマンは有効な結果がなかったから叩かれた。人間を使った実験なんて戦時中しかできないよね。そもそもダメとかそういう話じゃなくて、今後どうするかの話しかする価値がないと思う。要は使い方。守ることもできるし、殺すこともできる。こういうことをしたことを覚えておく必要があるけど、逼迫しないゆったりとした世界のがいいよねってことだよね。1%が暴れると全員おじゃん2020/04/08
Tomo
1
細菌戦について知らなかったので、知ることができたのはよかった。 著者によると、 <「細菌戦」はその質(非人道性)と量(大量の被害者数)において「南京大虐殺」に匹敵するほどの重大な戦争犯罪でした。> とのことである。 細菌戦が悲惨なことはよく分かったが、南京については現在でも内容が定まっていないのに著者は上記のように断言している。 読者としては、本書をうのみにせず関連情報を調査し自分なりの考えを持つ必要があると考えられる。2020/03/15