出版社内容情報
女性の平等権を侵害する暴力表現=ポルノグラフィは,表現の自由の名のもと無制限に守られるべきか。アメリカを代表する法律家が描く平等権と表現の自由の相克。
第1章 ポルノグラフィは名誉毀損か差別か
第2章 人種ハラスメントとセクシュアル・ハラスメント
第3章 平等問題と表現問題
あとがき―日本語版刊行に寄せて[秋田一惠]
内容説明
女性や特定の民族・マイノリティーの平等権を侵害する暴力表現=ポルノグラフィは、表現の自由によって、無制限に守られるべきなのか。アメリカを代表する法律家が鋭く描き出した平等権と表現の自由の相克。
目次
第1章 ポルノグラフィは名誉毀損か差別か
第2章 人種ハラスメントとセクシュアル・ハラスメント
第3章 平等問題と表現問題
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まあい
2
「女性の現実をポルノグラフィが定義してしまう。(p23)」「ポルノグラフィが問題なのは、ポルノグラフィは女性を傷つけ、女性の平等を傷つけるからだ(p114)」表現が人を傷つけ、そして社会的平等をも妨げうるという指摘には一考の価値がある。しかしあまりにもポルノグラフィを一面的に解釈し、その解釈を押し付けているという側面は否定できない。2015/12/31
brzbb
1
目から鱗だったのは職場でのセクハラになるポスターとかのエロ表現は、法的にわいせつとされるようなものでなくても該当するということ。あとオズボーン対オハイオ州事件の判決では児童ポルノは潜在的な犠牲者となる可能性のある他の児童への有害性も認められていること。アメリカの憲法では(日本でも同じだけど)万人の平等が保障されているのに、表現の自由に関しては女性差別があるのではないか、ポルノグラフィは単なる表現ではなく差別行為であるという有害性がある。2024/08/02