七三一部隊のはなし―十代のあなたへのメッセージ

七三一部隊のはなし―十代のあなたへのメッセージ

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  • サイズ B6判/ページ数 164p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784750306063
  • NDC分類 210.75
  • Cコード C0021

出版社内容情報

生きたまま体を切り裂かれ,心臓を取り出される瞬間を想像してみてください。第2次大戦中,七三一部隊という日本人の部隊が,満州で中国やロシアなど他の国の人々に,どんなに非人間的なことをしていたか。この本は“十代のあなた”に向けて描かれています。

序 章 追いかける夢
第一章 満州まぼろしの旅
第二章 監獄への入り口
第三章 七三一細菌部隊

内容説明

教科書に書かれていない七三一部隊の足跡を、現地取材や証言によってたどる。未来を見つめるために過去とどう向きあうか。「まぼろしの部隊」を追う旅。

目次

序章 追いかける夢
第1章 満州まぼろしの旅
第2章 監獄への入り口
第3章 七三一細菌部隊

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

日・月

16
旧満州で密かに細菌兵器を開発し、実際に使用した731部隊。そのために行われた人体実験に関わった人々、あるいは犠牲となった遺族を取材しています。集団化された人間の前に個人の善意や分別が無力になる恐ろしさ。戦争に限りませんが。兵器として投下したペストノミは、感染させたネズミの血を吸わせてつくったそうですが、ネズミ数が足りず埼玉各地の農家で飼育させて満州に空輸したと。この部隊がなぜ東京裁判で裁かれなかったのか。部隊のデータがアメリカに独占されて朝鮮やベトナムで使われたという疑惑も。もしそうなら…やりきれません。2024/08/08

JADE

14
森村誠一さんの「悪魔の飽食」を読んだのは学生時代だった。こちらは作者が女性であり十代向けであるので、残虐な表現は少ないが、それゆえに、切々と語りかけるような文章に強く心を動かされた。戦後80年の今年、あの戦争についての報道を数多く目にした。しかし、それらは太平洋戦争を扱ったものが多かったように思う。原爆も、空襲も、沖縄戦も、その悲惨さは目を覆いたくなる。しかし、“被害者”であると同時に、“加害者”にもなるのが戦争ではないのか。かつて、日本が大陸で犯した大罪を正しく伝えていくことの大切さを、強く感じた。☆42025/08/30

ナハチガル

11
内容は十分衝撃的だが、煽情的にならず、感傷的になりすぎず、淡々と事実を述べつつ、静かに真摯に高校生の疑問に答えるという形でまとめられている。イラストのタッチがソフトに過ぎる感があるが、手に取り易くするための配慮だろうか。良心的な本だと思う。あの頃は神経が麻痺していた、という関係者の話があったが、いまもどこかで似たようなことは行われているかもしれないし、誰しも似たようなことの被害者にも加害者にもなりうるようにも思う。B+。2021/10/04

弥都

2
何も知らなかった。いくら戦時中とはいえ同胞の悪行には許せないし凄くショックだ。戦争の歴史において自他国の被害に関するものばかり読んでいたので日本人が他国に酷いことをしたということは分かっていても詳細までは皆無。おわりにもあったようにご先祖さまたちがした過ちや罪を知らない・わからないで済ませてはいけないし、事実だと受け止めることが大切だと感じた。真っ白で純粋で素直でいることは、何も知らないままでいることではない。知った上で清く強い心を持つことなんだと肝に銘じる。著者たちによるメッセージ、しかと受取りました。2024/09/29

du

1
筆者が言うように明らかにこれらの歴史的事実について公に記述されてないから、日本人の中での認知度が低すぎる。731部隊や従軍慰安婦についての歴史的事実や存在を否定している人や、ネット右翼は証拠がないとしてこれらについて批判的である。そもそも日本軍が証拠隠滅行為をし、関係者が発言しないから立証できない点もある。対する中国や南北朝鮮は体験者の証言やその他の証拠から反論する。だから、東アジア諸国と日本の間の歴史解釈が異なり、お互いの歴史的根拠のズレが埋まらない。2012/02/05

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