内容説明
1950年代、電子的に合成された発振音や磁気テープを素材にしたまったく新しい音楽の世界が戦後日本の音楽家たちの目の前に開けはじめた。彼らはその可能性に戦慄し、また魅惑された…。その技術はさまざまな歪みを起こしながらも独自の発展を遂げ、現在の創造的な音楽を生み出す礎となっている。戦後日本の音楽界に旋風を起こした「電子音楽」の軌跡を、厖大な資料と関係者へのインタヴューによって、ここに再現。
目次
第1章 日本の電子音楽
第2章 インタビュー(湯浅譲二;上浪渡;佐藤茂;一柳慧 ほか)
第3章 日本の電子音楽年代記
第4章 資料(日本の電子音楽主要作品;日本の電子音楽主要ディスク;日本の電子音楽主要文献)
著者等紹介
川崎弘二[カワサキコウジ]
1970年大阪生まれ。1998年大阪歯科大学大学院卒業
大谷能生[オオタニヨシオ]
1972年生まれ。批評家、音楽家。1996~2002年まで「複製技術を前提とした音楽制作に対応する批評の確立」を目的とした音楽批評誌「EsPresso」を編集・執筆。日本のインディペンデントな音楽シーンに深く関わる。東大教養学部、アテネ・フランセ映画美学校などで菊地成孔とともに教鞭を取っている他、単独でも数々のレクチャー、プロデュースをおこなっている。演奏家としてはfeep´mas´simなどのバンドにサックス&エレクトロニクス奏者として参加。その他にも数多くのセッションで演奏を続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。