内容説明
カラフト海峡と北方領土の真実の姿を、命をかけて追求し、クック船長ら世界の探検家が未だなしえなかった人類未到の世界全図を作った幕府天文方書物奉行の壮絶な生涯。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アヴィ
1
幕府の役職では治安を守る町奉行や財政を預かる勘定奉行などはすぐに頭に浮かぶが、天の動きを計算し暦や地図の測量など地味な作業を担った天文方は、その道の専門家でもなければ知らないレベル。その天文方を務め江戸後期の地図作りに貢献した高橋景保を主人公とした物語。伊能忠敬や間宮林蔵を知っていても高橋景保を知らない人は多いが、シーボルト事件に連座して獄死という運命でなければ確実に歴史に名を残したはず。2025/02/26
siopop
0
江戸時代に書かれた日本の地図にまつわる人達の物語。 個人個人の話は聞いた事があるけれど、伊能忠敬、間宮林蔵、シーボルト、などの人物が同時代の人で、1つの地図に関わり合っていたとは知りませんでした。 唯の地図なのに、江戸時代においては重要な機密扱いで自由に見る事すら出来ず。 命さえかける貴重な情報だったとは、今ならgoogleアースなんて言う素晴らしいものが自由に使えてしまうのに。2012/06/20
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