出版社内容情報
大好評の「後漢書」シリーズ第5巻に当たる本書では、臣下の伝記を収めた「列伝」の1巻目として後漢初期の英傑35人の伝記を収録。動乱の時代を生き抜いた、二千年前の洞察と智謀とが克明に綴られる。
【収録人物】
劉玄、劉盆子、王昌、劉永、?萌、張歩、李憲、彭寵、盧芳、隗囂、公孫述、斉武王劉?、趙孝王劉良、城陽恭王劉祉、泗水王劉歙、安成孝侯劉賜、成武孝侯劉順、順陽懐侯劉嘉、李通、王常、鄧晨、来歙、鄧禹、寇恂、馮異、岑彭、賈復、呉漢、蓋延、陳俊、臧宮、耿?、銚期、王覇、祭遵
内容説明
後漢初期の群雄35人の物語!動乱の時代を生き抜いた、この洞察と智謀!!
目次
劉玄劉盆子列伝第一
王劉〓張李彭盧列伝第二
隗囂公孫述列伝第三
宗室四王三侯列伝第四
李王〓来列伝第五
〓寇列伝第六
馮岑賈列伝第七
呉蓋陳臧列伝第八
耿〓列伝第九
銚期王覇祭遵列伝第十
著者等紹介
范曄[ハンヨウ]
398~445年。劉宋の政治家・歴史家・文学者。後漢滅亡の約200年後に、諸家の資料を参考にし、『後漢書』を著す
李賢[リケン]
655~684年。唐の政治家・歴史家。高宗と則天武后の第2子(章懐太子)。幼いころより学才にめぐまれ、『後漢書』の注を完成させる
渡邉義浩[ワタナベヨシヒロ]
1962年、東京都生まれ。文学博士。早稲田大学文学学術院教授。専攻は「古典中国」学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
roughfractus02
8
本巻は、列伝90巻中の「劉玄劉盆子列伝」から「銚期王覇祭遵列伝」までの10巻が収められる。初代光武帝の政敵や臣下であり、武将として名を馳せた英傑たちの伝記とその末裔に至る系譜を記す列伝は、歴史書の中で物語要素の全面に出る部門である。特に儒教的なフィルタの強い本書の場合、徳治政治をテーマにした逸話が多く、戦いの劇的な場面にあっても、君臣間の「忠義」を滲ませる会話には後に名言として引用される語句も散見される。タイトルにある当該人物より徳が高い子孫がいる場合、逸話の焦点が子孫に移動する傾向も見られる(劉嘉)。2025/12/14
アル
1
光武帝劉秀のライバルとなった群雄や、劉秀の創業に軍功のあった諸将の列伝を収録。 諸将の列伝にはその子孫の列伝も付されており、末裔たちの活躍も知ることができる。 気になったのは劉嘉。本人の伝より賈復や陳俊の伝で、まだ当時は同じ更始帝配下だった劉秀へ彼らを推挙しているのが印象的。 特に、独立して天下平定を、と進言する賈復に対し「卿の言う事は大きすぎて、わたしの手には負えない」と言って、代わりに劉秀への推薦状を書いて送り出すあたり、自分の分をわきまえている感が強い。2024/09/27




