出版社内容情報
「三国志」研究の第一人者による訳注
三国時代に著された『論語』現代語訳の文庫版!
孔子とその弟子の言行録である『論語』は、これまであまたの解釈本が読み継がれてきた。そのうち完全に残る最古の解釈本が、何晏の『論語集解』である。三国時代に著され、本来の孔子や初期儒家の考え方に近いといわれる。魏の曹爽のもと皇帝権力の再強化を目指した政治家の何晏が、それまでの『論語』 解釈本をもとに編纂。特に何晏は、「真理の探究には『一』を知ること」 と、 「一」に核心を置く。『論語集解』を読み解くことで、三国時代の思想と『論語』の 初期の形成過程にふれることができる。「三国志」研究の第一人者による『論語集解』現代語訳に、訳注と他の『論語』解釈本等との参校を記した、『論語』の原点が文庫版の上下巻で誕生。下巻に「解題 何晏と『論語集解』」 所収。
■「まえがき」より
それでも「古注」は、多くの人々により、長い期間をかけて、異なる思想的状況の中で著されてきた『論語』が抱える矛盾をそのまま、われわれに伝える。津田左右吉によれば、『論語』の章の中で、孔子その人の言葉や行動を伝えるものは、半分にも満たないという。われわれは、「古注」から、それを考えていくことで、『論語』の形成過程に思いを致し、孔子の本来の教えを探ることができる。
内容説明
「三国志」研究の第一人者による訳注。孔子の真の教えを紐解く三国時代の『論語』。「大隈重信没後100周年」特別企画第3弾。
目次
学而第一
為政第二
八〓第三
里仁第四
公冶長第五
雍也第六
述而第七
泰伯第八
子罕第九
郷党第十
著者等紹介
渡邉義浩[ワタナベヨシヒロ]
1962年、東京都生まれ。文学博士。早稲田大学文学学術院教授。専攻は「古典中国」学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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