出版社内容情報
ニッポン放送系人気ラジオ番組「テレフォン人生相談」で、半世紀にわたり人のあらゆる悩みを受け止めてきた著者だからこそ、伝えられる―。
「人生を楽しんでいない人に、この醜いアヒルの子がいる。そして自分が醜いアヒルの子であることに最後まで気がつかない」「生きる知恵というのは、視点を増やす能力のことです。視点が少なければ少ないほど人生のトラブルは多い」(本書より) ?
目次
第1部 新・人間関係論―感情をコントロールしよう(人間は人間関係の中で生きている;人の話を聞くこと;自分の心の葛藤に直面することを逃げている;一番大切なのは自分に対する責任;私はどういう人間関係の中で今まで生きてきたのか;なぜパーソナリティーは貧困化するか;なぜ今この感情なのか)
第2部 新・人間関係論―人を見て態度を変えよう(体は現在、心は過去に;今の刺激に今の自分で反応する;人生で大切なことは人を見て態度を変えること;真の自立は過去からの解放;人は人間関係の中で生きている)
著者等紹介
加藤諦三[カトウタイゾウ]
作家、社会心理学者。1938年生まれ。東京都出身。東京大学教養学部教養学科卒業。早稲田大学教授を経て、早稲田大学名誉教授。ハーバード大学ライシャワー研究所客員研究員。米国、カナダ、ドイツ、フィリピン、韓国など世界中で講演、講義(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とろこ
67
同じことが繰り返し述べられていて、若干くどいと感じるところもあったが、「なるほどな」と腑に落ちる点もあった。人は出来事そのものに悩むのではなく、出来事をその時点での人間関係の中でどのように受け止め、意味付けしたか、によって囚われ苦しむのだという。その論は一理あると思った。しかしながら、「カテゴライズ」の弊害を強調していながら、「引きこもりは~」とか「うつ病は~」と著者自身がカテゴライズし、これらの病理に関しては、一昔前の認識を披露している点が残念だった。2021/01/03
紫羊
14
自分も含め、人は変われないのだと、同じ失敗を繰り返す度に思う。2021/09/01
あつ子🐈⬛
6
我が"お名前は存じ上げているが読んだことない"筆頭の、加藤諦三センセの本を読んでみる。講義をまとめた口語調の本なのでとても読みやすかったです。しかし、しんどい。自分の傷にきちんと向き合うこと、過去に囚われない生き方を説かれていますが、自他共にみとめる悲観論者で、辛いことから常に逃げてきた私のような人間が読むと、大変しんどい。自己肯定感?なんでしょうかソレ(死) 「『私の人生はつらい』と認めてからが勝負やぞ(意訳)」と加藤センセもおっしゃっているし、生きることに疲れたら、現状を把握して大切な人に集中しよう。2022/09/20
Shiho
3
「自分が認めたくないことは何か?」自問する。自分の生きづらさから目を背けず、正直に認める。その上で、どうしたら良いかをシンプルに考える。マイナスの感情を持ったら、それは本当に「今この状況」で持つべき感情なのか、一度フラットに考える。過去の経験に囚われて歪められた感情である可能性があるから。2021/11/26
しゅんぺい(笑)
3
同じ体験をしていても、それまでの人間関係が関わってくるっていう意味で同じ体験じゃないよっていうことを何度も何度も書いてくるとこはちょっと気になるけど、納得いく話やからよかった。生きづらさはとらわれとこだわりから来るって話を職場で聞いたけど、その通りやと思った。誰かの問題は、人間関係とか、その空間とか、もっともっと有機的につながってるもんやねんなって。ひとに優しくしようと思った。2021/05/27