出版社内容情報
チャールズ・ディケンズ(1812-1870)の風貌のなかでも、ひときわ大きな特徴をなしている部分がある。眼である。あの挑みかかるような大きな眼、異様なばかりに張り詰めた眼の奥には、どこかこの世ならぬ風景がありありと映っていたのだろうか。
「デヴィド・コパフィールド」「クリスマス・キャロル」「オリバー・トゥイスト」など数々の名作を生みだした天才作家。その初期から中期、最晩年に至るまでの試行と試練を、ディケンズ研究の第一人者がたどる。本書末尾では付録として、明治期日本におけるディケンズ受容の実態を、翻訳文の推移と重ねながら紹介する。
19世紀英文学ファン、必読の一冊。
内容説明
その眼には何が映じていたのか―。『クリスマス・キャロル』をはじめ、数々の名作を生んだ天才作家の試行と試練を辿る。
目次
1 作家の誕生―ディケンズ小伝
2 ピクウィク旋風
3 クリスマスの霊力
4 『デヴィド・コパフィールド』について
5 ディケンズと公開朗読
6 公開朗読の一背景
7 朗読「サイクスとナンシー」の謎
8 『エドウィン・ドルードの謎』における謎
(付)明治期のディケンズ翻訳
著者等紹介
梅宮創造[ウメミヤソウゾウ]
早稲田大学文学学術院教授。1950年生れ。19世紀イギリス文学を専門とするかたわら、シェイクスピアや日本近代文学にも多大の関心をもつ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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