内容説明
ディズニーワールドやクレジットカードなどの新しい消費手段とマクドナルド化の関係を分析。
目次
序論―マクドナルド化とその先
1部 理論的な論点(マンハイムの合理化理論―マクドナルド化のテーマに代わるもうひとつの源泉か?;アメリカ社会学のマクドナルド化―メタ社会学的分析 ほか)
2部 マクドナルド化の拡大(マック職―マクドナルド化と労働過程との関係;マクドナルド化―新たな「アメリカの脅威」 ほか)
3部 消費の新しい手段(「新しい」消費手段―ポストモダン分析;「マックディズニー化」と「ポストツーリズム」―現代のツーリズムに代わりうるもの ほか)
4部 マクドナルド化再考(マクドナルド化のテーマについての結論的考察)
著者等紹介
正岡寛司[マサオカカンジ]
1935年広島に生まれる。1967年早稲田大学大学院文学研究科社会学専攻修了。現在は早稲田大学文学部教授。専攻は社会学、ライフコース研究
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感想・レビュー
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白義
7
マクドナルド化概念を深め、その問題点と長所、対抗策を探究する論文集。真面目な社会学者としてのリッツアの相貌が色濃く出ていて、ウェーバーとボードリヤールに代表される近代論とポストモダン論からそれぞれマクドナルド化を整理している。マクドナルド的システムによる、合理性の鉄の檻と空虚にしてスペクタクルなシステムの娯楽化。理論だけだと分かりにくいがマクドナルドをキーにするとしっくり来る。クレジットカードの分析から現代資本主義による時間の扱い方に迫ったり、なかなか面白かった2012/09/21
isao_key
1
『マクドナルド化する社会』(1996)の続編。前著では、マクドナルドというアメリカを象徴する企業がもたらす消費社会、文化に絞って書かれていた。本書ではさらにテーマを広げて各種社会でもたらされているマック化について論じている。ただ講演録や、論文で発表して物を元に書き起こしているため、統一性に欠け、あとがきで監訳者が言うように、2,3,4章はかなり読みにくい。端的に言えばマック化がもたらしたものとは、新しい消費手段であり、ビジネスの合理化ということ。現代では大学でさえ手軽となりマック化がどんどん進行している。2012/11/13
penetore
0
『マクドナルド化する社会』よりも社会学的アプローチが多く専門性が高い内容であった。社会学そのものが「マクドナルド化」されていること、ディズニーを例にした「ポストツーリズム」(世間では「ディズニー化」という言葉も出来ている)、教育、とりわけ高等教育で生じている消費社会的側面からの「マクドナルド化」など、対象とされている内容がより広がっていた。2013/04/25
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