精神医学選書
戦略的心理療法―ミルトン・エリクソン心理療法のエッセンス

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  • サイズ A5判/ページ数 241p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784654000845
  • NDC分類 146.8
  • Cコード C3311

内容説明

本書は、長年ミルトン・エリクソンに師事し、その治療の実際をつぶさに観察・研究してきた著者による、エリクソン心理療法の解説書である。だが、本書が対象とするところは、エリクソン心理療法のみに止まらず、コミュニケーション分析を通して、理論を異にする心理療法各派を眺めなおし、その背後に共通した戦略が存在していることを明らかにする。その共通した戦略を著者ヘイリーは、治療的パラドックスとして概念化することによって、それまで説明できなかった心理療法の治療機転のメカニズムを見事に解明するのである。この鋭い洞察は、行動療法を初めとする指示的療法はもちろん、その他の心理療法にとっても、また、わが国で活発化している家族療法にとっても、恰好の理論と技法を提供するに違いない。

目次

第1章 人間関係における策略としての症状
第2章 催眠にみられる策動
第3章 指示的療法
第4章 精神分析とその他の洞察療法
第5章 分裂病者、その対人関係と治療法
第6章 夫婦療法
第7章 家族内葛藤
第8章 治療的パラドックス
エピローグ 精神分析の技術

著者等紹介

ヘイリー,J.[Haley,Jay]
1953年Stanford大学大学院卒業後、Stanford大学人類学教室研究員、Palo Alto Medical Research Foundation研究員を経て、催眠療法、夫婦および家族療法家として開業。1962年から5年間The Mental Research Institute of Palo Alto家族実験研究部部長。1967年よりPhiladelphia Child Guidance Clinic家族研究部部長。現在、Washington D.C.の家族療法研究所所長。Maryland大学精神科臨床教授を兼任。なお、1962年~1969年、雑誌Family processの編集責任者を勤めた。エリクソンには、1953年の催眠セミナーに出席して以来師事し、治療実態をつぶさに観察して討論を重ね、その本質を治療的パラドックスという概念から平易に解説した。本書につづいてUncommon therapyおよびOrdeal therapyの2冊の関連書、家族療法に関して4冊の著書を出版している。最近は、心理療法家の指導にいっそうの精力を傾け、教育用映画やビデオの制作に意欲的である
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KEI°

1
様々な心理療法の技法を、コミュニケーション論などの立場から分析し、例としてエリクソンの治療が何例か挙げられている。著者の視点に説得力があるため、エリクソンの技法を理解するための一つのモデルとして、とても秀逸である。2011/08/04

さしとおう

0
◇介入的な心理療法の有効性を説いている。エリクソンの技を読みたかった自分としては期待はずれだった。2009/10/26

餃子

0
策動。精神分析を策動というものさしで見た章が特におもしろかった。2018/07/06

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