内容説明
「守銭奴」「タルチュフ」など数々の名作を生み、古典喜劇を大成したモリエールの全作品を新たに翻訳、製作・発表年代順に収録する。各巻に各国の研究者による論文や評伝、資料、年表を付して刊行する決定版全集。
目次
序文(フランスにおけるモリエールの刊本について;日本における『モリエール全集』)
モリエール 人と作品(1)(1622~一1656年)
作品(相容れないものたちのバレエ;ル・バルブイエの嫉妬;トンデモ医者 ほか)
研究論文(モリエールと笑劇;モリエールとイタリア喜劇)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
LM
3
【通読】モリエールは久々に読んだが、やはり笑って面白く読める。無教養なひとや機転の効かないひとに別人のふりをさせたり、身分は高いがペダンチズムや吝嗇が大袈裟に描写されたりし、また、戯曲というのもあってくどいくらいに科白が繰り返される。笑いの仕掛けはシンプルで、ドタバタとハッピーエンドの方へ幕を閉じていくのだが、ストーリー自体のチグハグ感までもが可笑しみを生じさせる。また訳文にしても、鈴木力衛の訳業に劣らず読みやすいものになっていたように思う。2021/09/06
宙庭隼人
3
鈴木力衛訳のものを読んだ。『飛び医者』『ゴリ押し結婚』『ドン・ジュアン』『恋は医者』『いやいやながら医者にされ』『病は気から』。とにかく医者が虚仮にされている。仕事で失敗して、責任が問われない技術職は医者だけ。なるほど、そうだ確かに。2015/11/06
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