内容説明
仏像を崇拝し、同時に神社に詣る特異な宗教意識をもつ日本の庶民の心を探る。外来文化を巧みに摂り入れ、神仏を習合させた歴史とその背景を解明。
目次
はじめに 聖林寺十一面観音のこと
第1章 神と仏が習合する素地
第2章 習合現象のはじまり
第3章 仏が根本で神は仮の姿
第4章 習合現象は各面におよぶ
第5章 展望―思想の逆転と動じぬ大衆
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
yoshi41101
1
外国人から日本人の信仰とはと聞かれたらなんと答えればいいのやら。神道とも仏教とも言い切れず、その違和感は神仏習合にあると思う。本書では、素朴な自然信仰に根ざした神道が、仏教という衣裳を着せられて習合したり、逆に神道が仏教の理論を借りて主張する反本地垂迹説など様々な例が解説され興味深い。様々なソフト(仏教・儒教・国学・基督教etc)を乗っけられるOSのような神道(着せ替え人形論)ってこれからも色々応用されそうだ。外国文化を国風に仕立てあげてしまうこの国の方法はこの部分に関係しているのでは。(松岡正剛繋がり)2010/09/04
Takeshi Nakahiro
0
大学時代の一般教養「日本史」の教科書。 かれこれ10年以上物。 日本史は,政治史にしろ,文化史にしろ 仏教,神仏習合を離しては語れない。 日本における「神仏習合」という 一見不思議な現象を時代をおって俯瞰する 一冊。2012/06/30
-
- 洋書
- INFERNUS




