出版社内容情報
少しだけ自由で、少しだけ一人でいられる――。
そんな「放課後」の時間に読みたい、10の物語を精選。
作品に添えられた頭木弘樹さんの言葉が、
読者の読みを助け、物語の世界へいざないます。
巻末に解説とブックガイドも。
いったん生きづらくなってみると、
文学というのは命綱だと思った。
崖をすいすい登れているときには必要ないが、
登りにくくなったときには必要だし、落ちたときには欠かせない。
頭木弘樹「あとがき」より
◎掲載作品一覧(掲載順)
太宰治「待つ」
筒井康隆「かくれんぼをした夜」
パク・ソルメ(斎藤真理子・初訳)「ウォンジュンとジョンモクが歩いていって」
フランツ・カフカ(頭木弘樹・訳)「父への手紙」抜粋
谷崎潤一郎「私」
江國香織「子供たちの晩餐」
ジョー・ヒル(向井和美・訳)「一〇〇グラムの親友」
西岸良平「水たまり」(『三丁目の夕日』より)
小山清「犬の生活」
川上未映子「青かける青」
◎絵:モノ・ホーミー
◎装丁・レイアウト:矢萩多聞
【目次】
内容説明
ひとりの時間を照らす10の物語。文学紹介者・頭木弘樹がすべての人の「放課後」に贈る珠玉の短篇作品集。
著者等紹介
頭木弘樹[カシラギヒロキ]
文学紹介者。筑波大学卒。二十歳のときに難病(潰瘍性大腸炎)になり、十三年間の闘病生活を送る。そのときにカフカの言葉が救いとなった経験から『絶望名人カフカの人生論』(新潮文庫)を編訳(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
くさてる
16
アンソロジストとしての頭木さんのことを信頼している。今回も粒ぞろいで面白かった。太宰治はやはりすごい。筒井康隆がたまに書く、こういう匂いのする作品がとても好きだ。小山清の文章の深みのあること、美しいこと。ジョー・ヒルの切なく物悲しいお話も好き。良いアンソロジーでした。2026/07/03
柚木あんづ🍉
9
『痛いところから見えるもの』も興味深く読んだ頭木弘樹さんによるアンソロジー。疲れたときに読めたらと手にしていたのだったが、太宰治「待つ」、筒井康隆「かくれんぼをした夜」と読んでいくうちに頁を繰る手が止まらなくなり。とくにパク・ソルメさん(斎藤真理子さん訳)の「ウォンジュンとジョンモクが歩いていって」がよかった。中学一年生で同級生の二人の男の子の物語。水の音、木の匂い、帰ってしまったお父さん。子どもの頃の不思議な記憶の中にある光や風。著者の他の作品も読みたくなった。装丁・矢萩多聞さん、絵・モノホーミーさん。2026/07/03
豚羊於間抜
8
選択された短編がおもしろい。特に谷崎潤一郎にこんな作品があったのかと驚かされた。ミステリーにも手を染めていたとは!。読書は楽しい。2026/06/16
ebi kan
5
人は生きづらさから自分を救うために本を読むのかもしれないと教えてくれる一冊。趣が違う作品たちから感じるそれぞれの放課後。ワクワクする瞬間や少し寂しさを感じる瞬間。すべてが自分に合うわけじゃないけど少しでも気になった作品が見つかればいい。あとがきに書かれているそれぞれの作品の丁寧な解説を読めばあまり魅力を感じなかった作品が気になり始めるかもしれない。そしてそれがいつか命綱になるような作品との出会いなればいい。2026/07/14
しい☆
2
頭木弘樹さんによる10の作品を集めたアンソロジー。分野も作家も様々で面白かった。既読作品は川上未映子さんの「青かける青」のみ。何をいまさらだけれど、太宰治の文はさすがだなと思う。あと頭木さんも後書きで触れていらっしゃる、川上未映子さんのリフレインは私も大好き。声に出して読むとまた最高。優しい手触りの装丁も良かった。2026/06/26
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