出版社内容情報
お城のお堀にアリゲーターガーという巨大魚がいるらしい。捨てられ、怖がられ、でもどこにも行く場所のない外来魚のガー。その孤独に引き寄せられるように夜の堀にやって来た3人の若者が出会う。母の信仰が原因でクラスに馴染めず不登校になった航、弟の交通事故死に責任を感じ自分を責め続けている朔哉、高校卒業直前に祖母が急死し天涯孤独になった葉月。ガーはなぜか3人の前にだけ姿を現し、静かに話を聞いてくれる。それぞれの過酷な現実につぶされかけていた3人が、孤独に向き合いながら歩みはじめるまでを描く青春小説。