電子仕掛けのラビリンス

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電子仕掛けのラビリンス

  • 石川 宏千花【作】
  • 価格 ¥1,540(本体¥1,400)
  • 理論社(2024/03発売)
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  • サイズ 46判/ページ数 173p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784652206058
  • NDC分類 K913
  • Cコード C0093

出版社内容情報

今、中学生のあいだで、SNSの無料アプリHOOPが大人気だ。夏子の大親友ユキナも登録した。一緒にやろうと誘われたが、読書が好きな夏子は、SNSに乗り気になれない。ユキナはしだいにHOOPにハマっていく。最近、学校を休みがちなのは、ある写真サイトの管理人と、朝までHOOPしているのが原因らしい。「なぜ、やめられないの?」不安な気持ちが広がっていく夏子は、親友を救い出そうと、自分もその写真サイトにコンタクトする。SNSに依存するユキナと、親友を救い出そうとする夏子。その結末は、衝撃のエリアにつながる!?

内容説明

大親友のユキナが今日、学校を休んだのは朝までHOOPをしていたのが原因らしい。―なぜ、やめられないの?夏子の不安な気持ちが大きくなっていく…。

著者等紹介

石川宏千花[イシカワヒロチカ]
『ユリエルとグレン』で講談社児童文学新人賞佳作、日本児童文学者協会新人賞受賞。『拝啓パンクスノットデッドさま』(くもん出版)で日本児童文学者協会賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

まる子

20
#NetGalley 途中まではこの話は一体…?と思った。エリが出てきた辺りでスマホ(SNS、ネット)依存の話なんだと気づく。SF気味ではあるものの、高校生がアプリを通じて、夢中になり過ぎて「学校に行けない」「起きられない」「手放せない」ほど依存になる様子がリアル。実際に昼夜逆転してしまう人もいるだろうし、それを「もう一つの別の世界」として扱っていた。「自分は大丈夫」と思っていても、いつ当事者になるかは分からない。だからラビリンス。NHKオンライン内ネットコミュニケーション小説に加筆や修正をしたそうです。2024/03/26

もちこ

11
SF要素のある非現実的な設定はあるけれど、ユキナがSNSに依存していく様子はリアルで、恐ろしさが伝わってくる。 スマホが手放せなくなり、生活にも支障が出る。いつ連絡が来ても返事ができるように、部屋に篭りきりになって、学校に行けなくなる。 そんな友人を救うために、夏子は奮闘する。 特別な能力もない、普通の女子高生だけど、友を想う気持ちは強い。 そんな二人の姿を見ていると、胸が熱くなる、 一気読みでした!2024/03/12

4
石川宏千花先生のファンなのです。先生の作品としてはあやふやな部分が(意図的だと思うけども)多く、駆け足気味かなと。SNS時代における、人が変わってしまう怖さ。それはネットだけではない依存症であり、その原因は明確な悪意の場合もある。それから救い出すには一人の力ではどうにもならなくて、偶然と善意も必要となるか。SFやファンタジー的な側面をもっと絡めた方がより好みですが、しかしだからこそ序盤の実態のない怖さが映えるのだろう。それが中編の惜しいところであり、良いところである。2024/04/26

くま美

3
SNS無料アプリ、HOOP。ユキナは、そこで出会ったニルという美大生に没頭し、学校を休むように。友人の夏子はユキナを救うために、HOOPを始めてしまう。スマホ依存の中高生に一石を投じたSF小説で、SNSのラビリンスからは逃れられないのか、ラストが怖すぎる。2024/04/22

よし

2
ユキナをSNSにうまく取り込み、依存させ、自分の意思を捨てさせようとする手口の、その何気なさを恐ろしく感じたり、夏子が自分を危険にさらしてもユキナを救おうとする姿にはらはらしたり、結末の意外さに驚いたり、対象である中学生を引き付ける内容なのはもちろん、大人である自分たちも警戒心を持たなくてはと改めて思わされました。#NetGalleyJP2024/03/19

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