出版社内容情報
いちろうは、やまねこから「さいばんするから、いらっしゃい」という手紙を受けとります。そこで、山道をのぼっていくと、草地にたくさんのどんぐりたちが集まってきて、「このなかで一番えらいのは、わたしです」と口々にさけんで、競い合っているのです。さいばんに困っているやまねこが「どうしたらいいでしょう?」と、いちろうに相談すると・・・。宮沢賢治の名作短編が親しみやすい絵本になりました。
内容説明
宮沢賢治の名作短編が読みやすくて親しみやすい絵本になりました。
著者等紹介
武田美穂[タケダミホ]
東京生まれ。絵本に『となりのせきのますだくん』(絵本にっぽん賞、講談社出版文化賞・絵本賞受賞)に始まる「ますだくん」シリーズ、『ふしぎのおうちはドキドキなのだ』(絵本にっぽん賞)、『すみっこのおばけ』(日本絵本賞読者賞、けんぶち絵本の里大賞グランプリ)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
b☆h
29
少し前におすすめされて気になってた一冊。読んだ記憶なかったけど、ストーリー知ってたから昔読んでたらしい。どんぐりたちのわちゃわちゃ感が微笑ましい。いちろうがちょっと可哀想な気もするけど、一夜の夢みたいなことなのかな…。2023/11/03
spatz
12
図書館の棚で見て。比較的新しい絵本ですね。こどもにもわかりやすい平易な言葉で表現されています。どんぐりのせいくらべ、の裁判を手伝ってくれ、とやまねこに頼まれる、ていうお話。 読後に宮沢賢治のオリジナルを青空文庫でさらっと読んでみた。 特有の言葉遣い、擬音、が残っているものといないものがあるなあ。 例えばこの絵本には きのこが「どってこどってこどってこ」と変な楽隊をやっていました。 という面白い音は採用されています。2023/11/01
遠い日
4
「えほん宮沢賢治ワールド」シリーズ3。低学年向けにことばや言い回しをやさしく変えて、宮沢賢治の入門書として刊行されている。原文のどこか異世界を匂わすようなうっすらとした恐ろしさは消え、どんぐりたちの勝手な言い分に手を焼く山猫の苦悩もユーモアにくるまれているようだ。ここからさらに賢治の世界に入っていければ、いいきっかけとなるでしょう。2024/01/19