出版社内容情報
下界を旅立ったひとが憩う「そらのきっさてん」にやってきたのは郵便屋さん。下界と空とを行き来して、大切なお届け物を運びます。歌がふきこまれた貝殻、首輪についていた思い出のプレート…。どれもに想いがこもっています。
内容説明
下界からたびだったひとびとがいこう“そらのきっさてん”。「おとどけものです」みせのとびらがあきました。“そらのゆうびんやさん”のマリオさんです。そらと下界とをいききして、たいせつなひとのだいじなおもいをとどけます。
著者等紹介
くまくら珠美[クマクラタマミ]
神奈川県生まれ。猫絵作家/画家/漫画家。作品に、絵本『そらのきっさてん』(理論社)『ほしのこんぺいとうハンター』(理論社)『わたしのげぼく』(文・上野そら/アルファポリス)、絵童話「みけねえちゃんにいうてみな』シリーズ(作・村上しいこ/理論社)漫画『猫又指南』(雑誌掲載/猫の手帖、書籍/ネコ・パブリッシング)がある。ほか雑誌や書籍の装画や猫をモチーフにしたグッズ制作、イベントのキービジュアルなども制作。ギャラリーや百貨店で個展・原画展を開催し、絵画作品を発表。日本児童出版美術家連盟会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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starbro
153
くまくら珠美、3作目です。「そらの絵本」シリーズ最新刊、今回は哀しいライオンのお話でした🦁&🐱〠 https://www.rironsha.com/book/information/twitter-nekofes20222022/11/26
ぶち
72
下界を旅立ったひとが憩う"そらのきっさてん"に、下界と空を行き来して大切な物を運ぶ"そらのゆうびんやさん"がやってきました。かつて一緒に暮らした人たちからのお届け物です。シンガーソングライターがネコを思い出しながら作詞作曲した歌を録音した貝殻。ネコは貝殻を耳に当て聴き入ります。飼い主から愛用の毛布が届いたイヌの話にちょっぴり涙が出ました。そして、銃で殺されてしまったライオンの話で涙が止まらくなりました。みんなお返しもちゃんとします。それは一緒に暮らした人たちを見守る思いやりにあふれた優しいお返しなのです。2025/04/18
よこたん
45
“ゆうびんやさん、いま カットしたばかりのわたしの毛を、下界のかぞくに こっそりとどけてくださいな。おかあさんの そでのところに くっつけておいてもらえれば、わたしからのおたよりだと きがついてくれるはずだから” 空の上の世界と外界とをつなぐ、そらのゆうびんやさん。お別れしても、忘れないで。お別れしても、忘れないよ。思い出の品の便りに、そっと涙ぐむ。背中に羽根を持つそらの住民達は、みんな優しい思い出を大切にしている。今日は私に便りは来なかったけど、きっといつかはと。草原の風のジャムはどんな味なんだろう。2023/01/18
k sato
32
「ほしのこんぺいとうハンター」つぐちゃんの第三弾。羽の生えたお客さんで繁盛する空の喫茶店には、下界の人間からの贈り物を届ける郵便屋さんがやってきます。人間との思い出が詰まった品物には、涙を流すエピソードが幾つもありました。飼い主さんが心の整理をして、家族だった動物の遺品を手放す・・・それを受け取った犬のマリオさん。おかげで不眠症が治ったそうです。人間に育てられて野生に返されたライオンには、草原の風が入った小瓶が手渡されました。読んでいて辛いのは、必ずしも全員に郵便が配達されるわけじゃないことです。2023/10/10
anne@灯れ松明の火
21
新着チェックで、シリーズ3が出たと知り、予約。下界を旅立った猫たちが憩う「そらのきっさてん」。そこに郵便屋さんが現れた。下界と空とを行き来して、大切なお届け物を運ぶ。かわいがってくれた家族からのプレゼントに喜ぶものがいれば、何も届かずガッカリするものもいる。ともかく、皆の想いを大事にしてくれる郵便屋さんがいると思うと、心が温まる。大切な人(動物)を亡くした人が読むと、少し安心するかな。2023/04/07