内容説明
シリーズ最終巻。201年の時を越え、妖怪一家は、すべての物語の始まりにたどり着いたのでした。江戸時代にタイムワープした妖怪一家九十九さん。
著者等紹介
富安陽子[トミヤスヨウコ]
1959年東京都に生まれる。児童文学作家。『クヌギ林のザワザワ荘』で日本児童文学者協会新人賞、小学館文学賞受賞、『小さなスズナ姫』シリーズで新美南吉児童文学賞を受賞、『空へつづく神話』でサンケイ児童出版文化賞受賞、『やまんば山のモッコたち』でIBBYオナーリスト2002文学賞に、『盆まねき』で野間児童文芸賞を受賞
山村浩二[ヤマムラコウジ]
1964年愛知県に生まれる。アニメーション作家、絵本作家。アメリカ・アカデミー賞(映画芸術科学アカデミー)会員、東京藝術大学大学院映像研究科教授。短編アニメーションを多彩な技法で制作。第75回アカデミー短編アニメーション部門にノミネートされた「頭山」は「今世紀100年の100作品」の1本に選出される。『ちいさなおおきなき』(夢枕獏・作 小学館)で、第65回小学館児童出版文化賞、『くじらさんのーたーめならえんやこーら』(内田麟太郎・作 鈴木出版)で第22回日本絵本賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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anne@灯れ松明の火
21
シリーズ10。出た時、読みそびれ、思い出して、隣町で。夏の話を年末に読んだのは残念だったが、あまり問題なし(笑) 新月の夜、妖怪一家はピクニックに出かけ、おむすびころりんのように、不思議な穴から別世界へ! タイトル通り、そこは、時間を超えた江戸時代の化野原だった! そして、そこで出会ったのは、なんと……! いつも通り、本当に面白くて、ワクワクする。オチもしっかりしていて、さすがだ~! 山村浩二さんの挿絵も、本当にぴったり。 2021/12/28
喪中の雨巫女。
13
《私-図書館》妖怪一家が、タイムトラベルして、過去へ。本人に、会えるなんて?2021/07/18
NakaTaka
11
妖怪一家シリーズ。この巻では妖怪一家が201年前の江戸時代にタイムスリップ。それもおむすびころりんすっとんとん的展開から。そしてそこで昭和からタオ医務スリップしてきた少年と出会い。妖怪だから過去の自分と出くわしても問題ナシ!展開が自由でいい。2021/12/26
minaseh
11
ピクニックから時間旅行。旅行ですんで良かった。なぜ問題児から落ちてくかな。全く姿は変わらないけど、中身は少しずつ変わっていってるのかもね。野中さん自身が、不思議な事に縁があるというか、呼び寄せてる感じ。お爺ちゃんから貰った懐中電灯、戻ってきて良かったね。お仏壇に報告しないとだね。きっと、今の野中さんの状況も含めて喜んでくれてると思うんだ。2021/10/26
遠い日
6
シリーズ10。これにて完結。新月の夜というのが何やらもう不穏な空気を醸し出す。妖怪たちにとっての「いいお天気」が、人間のそれとは真逆であることを思えば……。時空を超えたタイムトラベルに突如巻き込まれてしまった九十九さん一家。三つの時代が繋がるなんて、なんとも不気味。何百年も生きる妖怪たちだから、過去の自分と会えるなんて、ちょっとミラクル。化野原の風景の違いに、時の流れを感じます。入り込んでしまった唯一の人間の少年のエピソードが完結するのは感激でした。物語の含みと奥行きに感動です!2022/09/01