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内容説明
「憎むべきものは憎しみです」快刀乱麻の神父の頬に微笑むは天使か悪魔か。
著者等紹介
チェスタトン,ギルバート・キース[チェスタトン,ギルバートキース] [Chesterton,Gilbert Keith]
1874年イギリス・ロンドンに生まれる。画家を志すが途中で挫折し文学の道へ進む。詩集で文壇デビューを果たし、その後「ブラウン神父」シリーズを発表。シャーロック・ホームズのライバルともいわれるその作品群は、トリックを中心とした本格的な作風で後世のミステリー作家たちにも多大な影響を与えている。1936年没
金原瑞人[カネハラミズヒト]
1954年岡山市に生まれる。法政大学教授・翻訳家。訳書550冊以上。エッセイ、日本の古典の翻案に『雨月物語』など
ヨシタケシンスケ[ヨシタケシンスケ]
1973年神奈川県に生まれる。筑波大学大学院芸術研究科総合造形コース修了。『りんごかもしれない』で産経児童出版文化賞美術賞などを『もうぬげない』でボローニャ・ラガッツィ賞特別賞などを『つまんないつまんない』でニューヨーク・タイムズ最優秀絵本賞を受賞。「世界ショートセレクション」全ての絵を手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
122
チェスタートンのブラウン神父シリーズから5作を選んで収めています。ブラウン神父シリーズは2回創元推理文庫(5冊)で読んだのですがすっかり忘却の彼方です。金原先生がわかりやすく訳されていて楽しめました。とくに透明人間が楽しめました。すべてをこのような訳で出版してくれないでしょうか?ブラウン神父が推理文庫のイメージと若干異なる感じでした。2021/01/14
ままこ
97
ヨシタケシンスケさんのイラストが飄々としたブラウン神父のイメージに合っている。どれも意外性のあるミステリで良かったが、表題作の『呪いの書』が特に面白かった。金原瑞人さんの訳も読みやすく古き良き時代のショートミステリーサクッと楽しめた。2020/06/14
mocha
74
ブラウン神父もの5編。どれも犯人は割とすぐわかるけれど、そこへ至るまでの神父の観察眼が肝。このシリーズはヨシタケさんの絵と表題の選び方がうまくて、子どもたちがついつい手に取ってしまう引力がある。この本の場合は怖い話を期待してがっかりするかもしれないな。2021/09/23
へくとぱすかる
63
ブラウン神父ものは、偶然出会った作品のみ読んでいる。機会があれば全編チャレンジしたい。この本はヨシタケシンスケさんの表紙に引かれて手に取った。超常的としか言えない状況なのに、みごとにあっけない真相を見抜いてしまう。トリックの宝庫と言われるのも、うなずける。一歩まちがうとトンチになりそうなギリギリの線で書かれた感じ。映像化は難しそうだが、過去に制作されたようだ。しかしラストの「透明人間」なんて、困難だろうなあ。「司祭」が職名で、「神父」は敬称。ということは自分からは名乗らないのかと、初めて知った。2020/11/05
空猫
26
【シリーズ12作目】チェスタトンは訳が合わず、手をつけずにいた作家だった。英国独自の表現や言い回しは仕方ないとしてもこれは読みやすかった。不思議なことなど無いのだよ「呪いの書」がお気に入り。作者はこの推理小説シリーズより『木曜日だった男』の方が評価されてるのだな。難解そうだけど読んでみようかな。2020/11/29