内容説明
「けんかはよそう。」新美南吉21歳―日本が戦争にむかっていたころに書かれた“なかなおり”のはなし。
著者等紹介
にいみなんきち[ニイミナンキチ]
新美南吉。1913年愛知県知多郡半田町(現・半田市)に生まれる。18歳で雑誌『赤い鳥』に童話・童謡を投稿し掲載される。1936年東京外国語学校を卒業。1938年安城高等女学校(現・愛知県立安城高等学校)の教員となる。1941年初の単行本『良寛物語 手毬と鉢の子』、1942年第一童話集『おぢいさんのランプ』出版。1943年、29歳で亡くなるまで多くの作品をのこした。1994年愛知県半田市に「新美南吉記念館」が開館
しまだしほ[シマダシホ]
1967年東京都生まれ。共著に「かっとびジャック」シリーズ、『海のやくそく』(産経児童出版文化賞美術賞受賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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やま
106
2ひきのかえる 2019.09発行。字の大きさは…中。絵は、しまだ・しほさん。文は、にいみ・なんきちさんです。 「みどりのかえる」と「きいろのかえる」がケンカをして、仲直りをするお話しです。たわいない事柄でケンカになることが有ります。後で振り返ると、何であんなことになったのかと…、考え込むことが有ります。この物語では、冬眠を終えて、池で、お互いの体を「褒め合って」仲直りをします。「よく眠った後では、人間でもカエルでも、機嫌がよくなるものであります」と書いてあります。 読み終って、心がほんわかしています。2020/08/05
yomineko@ヴィタリにゃん
55
さすが新美南吉先生✨✨✨黄色だ緑だとお互いの体の色をけなし合っていた2匹のカエル。だけど冬になって土の中でぐっすりと眠ったら???先生のお弟子さんの言葉も寄せられています。大切な事を教えてくれました🐸🐸2023/08/16
♪みどりpiyopiyo♪
43
…いけには あたらしく わきでて、ラムネのように すがすがしい みずが いっぱいに たたえられてありました… ■新美南吉の新しい絵本を読みました。小さな世界での ちょっとした心の動き。■昭和10年の童話に新しく絵をつけて出版された絵本です。ラムネのように清々しく瑞々しい絵は、しまだ・しほさん。舞台を現代の里山に移しても物語に齟齬はなく、名作とはそーいうものなんだなぁ、と改めて感じました ( ' ᵕ ' ) (文 1935年、絵 2019年)(→続2019/12/21
shiho♪
25
図書室に入れた本。冬眠を前にして喧嘩を始める2匹のかえる。かえるの場合は眠気が原因だったけど、イライラしている時は対立しやすいのだろう。いつでも心は穏やかに、そして冷静に。 ん、あの国のリーダーに伝えたいメッセージだな…🙄 かえるはぐっすり寝たおかげで、お互いの良い所を見つけられるようになった。春の風景も素敵なので今の時期に読みたい絵本。4年生(新美南吉を国語で学ぶので)の読み聞かせ候補。2022/03/03
ヒラP@ehon.gohon
23
みどりのかえるときいろいかえるが、お互いの容姿をバカにしてケンカを始めます。そのケンカの様子と、心の描写、二人を取り巻く風景が、とても斬新に描かれています。 冬眠して再会した二人の心変わりが素敵です。 気持ちの良い目覚めでした。2020/08/07