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内容説明
「すべてがまた始まる。何も失われはしない」甘美な監獄にあろうと闇待つ自由にあろうと。名作がスラスラよめる!世界文学旅行へお連れします。
著者等紹介
ゾラ,エミール[ゾラ,エミール] [Zola,´Emile Fran〓ois]
1840年フランス・パリに生まれる。出版社で働くかたわら、初の短編集『ニノンへのコント』を刊行する。出版社退社後は文学に科学的・客観的視点を採り入れた「自然主義」を提唱。ドレフュス事件では、容疑者を弁護して懲役刑を宣告され、一時イギリスへ亡命。1902年没
平岡敦[ヒラオカアツシ]
1955年千葉市に生まれる。早稲田大学文学部卒業。中央大学大学院修了。フランス文学翻訳家。『天国でまた会おう』で日本翻訳家協会特別賞を、『オペラ座の怪人』で日仏翻訳文学賞を受賞
ヨシタケシンスケ[ヨシタケシンスケ]
1973年神奈川県に生まれる。筑波大学大学院芸術研究科総合造形コース修了。『りんごかもしれない』で産経児童出版文化賞美術賞、MOE絵本屋さん大賞第一位(『なつみはなんにでもなれる』ほか本賞を四度受賞)などを、『このあとどうしちゃおう』で新風賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ケイ
124
22日( ΦωΦ )ネコの日に読もうと手に取ったが、非常にブラックな短編集。サキや、ショートショート的な内容だが、それらはやはり本家の方の得意技か。ルーゴン・マッカール的な思想は、短編にあらわれる風刺的な思想にみられるも、ゾラファンへのおすすめにはならないかな。2018/07/22
mocha
87
にゃんこまつり2019☆表題作は飼い猫とノラ猫とどちらが幸せか、というねこ目線のお話で上流階級を揶揄している。けどこの時代、その風刺には気づきにくいかもしれない。むしろ可愛がってるはずの飼い主が猫をムチで打ち据えるという衝撃のほうが大きかった。ホラーっぽい「アンジュリーヌ」や「血」が印象的。(アンゴラ猫)2019/02/17
ケロリーヌ@ベルばら同盟
58
【にゃんこまつり2022】表題作を含む七篇の短編集。この世界ショートコレクションシリーズは、何冊か読了しており、ヨシタケシンスケさんの緩い装画に騙されては駄目と分かっていても、表紙のねこさんの愛らしさに、ついつられて手に取ってしまった。裕福な婦人の飼い猫が語る昔話の『猫の楽園』を始め、サスペンス調や、心霊譚、小噺風と、バラエティに富んだ作品群の中に、通底するゾラの人間観察眼、人の営みの愚かさ、残酷さを描きながらも、不完全な者を愛おしむ眼差しが感じられ、読み応えがあった。2022/02/28
キジネコ
47
猫がね窓から見える外の世界に自由を夢想するんです。でね楽園での暮らしを手に入れるべく一歩踏み出したけれど…待っているのは厳しく皮肉な顛末。それが他人事ではない表題作。甲斐性なしの夫が仮死の儘に埋葬されてしまう、これまた身につまされる話にも皮肉な展開が待っています。「オリヴィエ・ベカイユの死」大河ドラマ的確執を抱えた二つの氏族の村の沖で難破した一艘の船が巻き起こした奇跡「コックヴィル村の酒盛り」が夢の様に愉快。全部で7編、どれも時代や背景を私達の日常に置き換える事が叶う話ばかりで作家の視線の妙味を感じます。2021/06/28
コジ
35
★★★★☆ ヨシタケシンスケの表紙と挿絵が可愛いゾラのショートセレクション。小学校高学年~向けとされながらも、その内容の殆どは結構辛辣なホラー&風刺。唯一表題作の「猫の楽園」は老いた飼い猫の昔話による隣の芝は青い的な寓話。「恋愛結婚」、「オリヴィエ・ベカイユの死」は大人向?。特に前者は不倫した男女の顛末で、これを小学生が読むの?的な作品も含まれている。挿絵と内容のギャップが楽し怖いセレクション。質の良い本格ホラー入門として読むのもありかも。2018/06/08
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