内容説明
ひとりぼっちでくらすこどものつるは、ねむるのもしょくじもたたかうのもひとり。「おまえも、わしたちのなかまに入れてやるぞ」そのしるしをうける時がはじめてきました。こどくしか知らなかったつるが知った、だれかとともにあるあたたかさをえがいたお話です。
著者等紹介
椋鳩十[ムクハトジュウ]
1905年長野県生まれ。法政大学卒業。受賞歴に『片耳の大鹿』で文部大臣奨励賞『孤島の野犬』でサンケイ児童出版文化賞・国際アンデルセン賞(国内賞)『マヤの一生』『モモちゃんとあかね』で赤い鳥文学賞・児童福祉文化奨励賞、“母と子の20分間読書運動”でモービル児童文化賞など。1987年没
黒井健[クロイケン]
1947年新潟県生まれ。新潟大学卒業。第9回サンリオ美術賞、『またたびトラベル』で第20回赤い鳥さし絵賞を受賞。2003年山梨県清里に「黒井健絵本ハウス」を設立(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Smileえっちゃん
46
黒井健さんの絵に惹かれて手にしました。家族で行動するツルの群れの中に、一人ぼっちの子ツルがいた。守ってくれる親はいない。ある時、獲物が捕らえられず、お腹を空かせた老いた狐に狙われる。どちらも応援したくなりました。生きる為の自然の厳しさを感じました。黒井健さんの絵、素晴らしすぎです。一頁、一頁が絵本というより絵画の世界です。 2020/02/07
ぶんこ
44
鶴は家族で生活するので、家族を失った子鶴の世界は厳しい。また、そんな子鶴を襲わなくては生きていけない老いた狐も厳しい。自然界での生きる為の闘い。わかってはいても、やはり子鶴に味方してしまう。多くの家族鶴が逃げていく中、敢然と立ち向かった大きなお父さん鶴。本当にありがとう。やっと頼もしい家族ができたね。黒井健さんの絵が素晴らしい!2025/01/25
遠い日
16
黒井健さんの絵がすばらしい。畳み掛けるような椋鳩十の文章が、ひとりぼっちの子どもの鶴の孤独を切々と読み手に訴える。野に生きる者の厳しさ、自然界の掟の悲しいまでの線引きに、わたしは為すすべもなく立ち尽くすかのような無力感を覚えた。しかし、何をするにもひとり、教える親はなく、追い詰められた子どもの鶴を助けたある鶴の家族の、感情や愛情を読み取るに至って、理屈ではない自然界の奇跡に感じ入った。2018/04/15
どあら
11
図書館で借りて読了。黒井健さんの絵がキレイ。生き物の掟は厳しい~。2018/11/03
ヒラP@ehon.gohon
9
【再読】大人のための絵本2024/01/21
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