出版社内容情報
今や13人に1人は自分の性に違和感を覚えていると言います。LGBTの子どもたちが悩んだ時に、そういう友達・教え子に出会った時に、どう考えればいいのか、どう接したらいいのか参考になる手引書となる1冊です。既6巻
内容説明
世界的に有名な男性だけのバレエ団で活躍した唯一の日本人。名取寛人が語る、女として生まれて男になるまでと、夢の叶え方。
目次
プロローグ
宇宙人の誕生
小学校ではずっと半ズボン
憧れの存在はお兄ちゃん
少年のような少女時代
夢はサーカス!
「やっぱり女の子だけ集められるんだ」
自分を呼ぶ時は「僕?」「私?」
「いい女の子」「女の子なんだから」と言われたくない
中学校の制服はジャージ〔ほか〕
著者等紹介
名取寛人[ナトリヒロト]
1999年単身N.Y.に留学。バレエをジャン・ミラー氏に師事。2000年、N.Y.を拠点に世界で活躍するトロカデロ・デ・モンテカルロ・バレエ団に初の日本人ダンサーとして入団。以後7年間にわたり、年間150公演にもおよぶ世界公演で活躍。2011年より、Hiroto’s showを立ち上げ、自己表現を模索する傍ら、舞台の演出、プロデュースを手がけ自らの新境地にチャレンジし続けている。バレエスタジオN ballet arts主宰、講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mocha
73
〈LGBT・YA本〉自分の性に違和感のある人が13人に1人…そんなに!女性として生まれた名取さんは性同一性障害の壁を乗り越え、トロカデロ・デ・モンテカルロバレエ団のダンサーとして世界を魅了するまでになる。自分のハンデを「どうせ」でなく「じゃあ、どうしたらいいか?」とがむしゃらに切り拓いていくパワーがすごい。いま実際に悩んでいる子にも、LGBTを知らない子にも出会ってほしい本。2018/12/30
とろこ
67
今でこそ、世間的に認知度も理解度も高まった、性同一性障害。それを抱えて生まれた、現在48歳の、元女性の手記。私は、女性に生れ、心も女性なので、著者の苦悩を、自分のこととしては理解できないかもしれない。が、相当な苦労をしたのだろうな、とは想像できる。とはいえ、著者は、元来の性格が前向きで、「頑張る経」を信奉しているというだけあって、へこたれない。時折、「どんなことも乗り越えてきた僕」に自己陶酔しているように感じることもあったが、「色々な個性」を尊重するきっかけにはなる1冊だと思う。2017/10/25
GAKU
34
妻が読了。私は読んでいません。忘備録として登録。2017/11/26
♪みどりpiyopiyo♪
29
思春期に、同性の身近な人や芸能人やスポーツ選手や小説の登場人物に 憧れたり共感したりすることあるよね。適切なモデルを見出すことは、今後の人生を思い描き セルフイメージを固める助けになります。でも、自分が性的少数者だったら? 身近で公表している人に出会える確率は低く、メディアに取り上げられるのはお笑い枠の人や性的な話題ばかり。自分がどう生きて行けばいいのか悩みは深い事でしょう。■この本は著者のサクセスストーリー。ちょっと超人すぎるけど、この本に救われる子がきっと居るよね♪(2017年)(→続2018/01/21
純子
24
新聞に載っていた写真の笑顔がとても素敵だったから手に取った。自分の性に違和感のある人は13人に1人だとか。個性を大切にと言いつつ集団生活に適応することを求める学校生活で、しんどい思いをしている子は必ずいるのだろうなと思う。名取さんの先生たちはジャージで過ごすことを受け入れていたし、男っぽい彼女(当時)をあれこれ言う友だちもいなかった。それでも苦労は続き、男性ばかりのバレエ団所属中に適応手術を決断。これまでの人生を丁寧に振り返って書かれた一冊だった。どうせ・・・ではなく、じゃあこうしようという考え方も素敵。2017/11/17