内容説明
『少年の日の思い出』『車輪の下』などで知られるドイツのノーベル文学賞作家が、少年期・思春期のこころを、緻密な筆致で描写する名作5編を収録。記憶のかなたから少年の日の僕が、よみがえる!
著者等紹介
ヘッセ,ヘルマン[ヘッセ,ヘルマン] [Hesse,Hermann]
1877年~1962年。ドイツの小説家・詩人。1946年ノーベル文学賞を受賞
木本栄[キモトサカエ]
ロンドン生まれ、ボン大学卒業。ベルリン在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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mocha
98
短編小説はストーリーや会話でスピーディーに展開するものが多いと思っていた。『子ども時代より』では細密な情景描写を重ねることでノスタルジックな世界へと誘われる。『クジャクヤママユ』『アウグストゥス』『婚約』『中断された授業時間』どの作品も美しい日々の中に、取り返しのつかない苦い経験がひそんでいる。ヘッセにとってそれこそが若さ、幼さなのだろう。繊細であるがゆえの生きづらさに胸をつかれる。2016/10/24
Shoko
26
図書館。「子供時代より」「クジャクヤママユ」「アウグストゥス」「婚約」「中断された授業時間」の5篇。「子供時代より」の情景描写が印象的。少年の目に映る瑞々しく美しい景色が目の前に広がるよう。少年と友人が死を迎えるまでの交友。友達が元気だった頃に遊んだ思い出。「天使が踏んだ足跡のところに苔が生えるんだ」と教えてくれて、一緒に天使が通るかも、と待ってみる。断片的ながらも次々と浮かんでくる、繊細で優しい友達の姿。その友達の死を知った時の衝撃。しかしまた、春は訪れ、黄金のタンポポが咲くのでした。2017/12/27
ちあき
2
「クジャクヤママユ」ネイルのデザインの参考に。2019/08/24
Accoco
1
ヘルマンヘッセ 自然の描写がとても好き 道徳観滲む小作品集、児童書。 「アウグストゥス」が若さを盾に傍若無人に振る舞ったことを省みる初老の私に重なるものを感じた。2023/07/10
もー
0
デミアンを読んで挫折したので短編集で挑戦 2025/01/21
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