内容説明
父と娘が紡ぐ二人家族の物語。「かあさん」が出ていったあとの二人の心模様を描いた1970年代を代表する児童文学の金字塔。
著者等紹介
今江祥智[イマエヨシトモ]
1932年大阪生まれ。同志社大学文学部卒業。中学教師、児童図書編集者をしながら執筆活動に入る。1968年、京都に移り、聖母女学院短大で児童文学を講じる。50歳から執筆に専念。童話や小説から翻訳や評論まで幅広く手がける。『ぼんぼん』で日本児童文学者協会賞、それに続く『兄貴』で野間児童文芸賞、『おれたちのおふくろ』『牧歌』を含む「ぼんぼん四部作」で路傍の石文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
金城 雅大(きんじょう まさひろ)
22
描写がいちいち時代がかっていて面白い。 とうさんやあかりの何気ない一言に深く考えさせられる。これ、本当に児童書か。2018/07/30
ヒラP@ehon.gohon
7
なぜこの本が児童書であるのか、不思議な感じもするのですが、純粋に父と二人で暮らす娘のあかりの成長が眩しく感じられました。 親の離婚があって、父親と二人で暮らすことになったあかりは、とても感性豊かで優しさに充ちた成長をします。 タイトルに「…ごっこ」とあることが不自然なくらいですが、お互いに親と子を演じているとしたら、窮屈なお話に終わってしまったでしょう。 一生懸命で、危なくて、どこか頼りない父親を支えて、あかりさんはどこまでも健気でした。2018/04/12
青雲空
2
もう出版されて40年以上経っていると思うが、一向に古びない瑞々しい小説です。父さんとあかりの二人暮らしが始まった。慣れない家事、つかめない距離。周囲の助けを借りてようやく落ち着きを取り戻したとき、二人の前に一人の女性が現れる。二人はそれぞれ距離の取り方に戸惑い.... 今年の新作と言われても驚かないでしょう。家族は普遍的なテーマだからです。昔これを買ったのがおそらく高校3年。今もその本が本棚にあります。この本は下宿先にも独身寮にも持ち歩きました。優しい気持ちを連れてきてくれる大事な一冊です。
らすかる
2
お借りしたのですが、きれいな本でした。色とか音とか匂いとかが多くて水中に潜り込む気分です。普段は1秒でも早くページをめくりたくなるものですが、今回はできるだけゆっくりページをめくりたくなりました。普段読まない本ですので、人に借りるのもよいなと思いました。2016/01/21
菱沼
2
あかりちゃんの健気さがいとしい。そして、とうさんも健気なのだ。作者の体験も踏まえた小説だというけれど、時にもどかしく、時に青春小説のように饒舌な文学。今江祥智という作者の名前だけで図書館の児童書の棚にあったけれど、これは一般書に置いた方がいいのではないか。『ぼんぼん』の流れを汲む「その後」の物語。2015/04/09
-
- 電子書籍
- 「企画書」の基本&書き方がイチから身に…