内容説明
コドモトソウグウス。新太郎、18歳のクライシス。
著者等紹介
花形みつる[ハナガタミツル]
1953年神奈川県生まれ。『ゴジラが出そうな夕焼けだった』(河出書房新社)で鮮烈にデビュー。『ドラゴンといっしょ』(河出書房新社)で野間児童文芸新人賞、『サイテーなあいつ』(講談社)で新美南吉児童文学賞と産経児童出版文化賞推薦、『ぎりぎりトライアングル』(講談社)で日本児童文学者協会賞受賞と野間児童文芸賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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tokotoko
41
この本は、お忙しくて「夏っぽいことができない!」っていう方にオススメしたいです。前期の成績オールA、横浜総合大1年の新太郎は、失恋し、親からの仕送りも減って、プチひきこもり、単位も落として・・・思った!働こう!採用されたのは、「遊び塾」?本名「游游館」。塾長は正宗さんです。ありえないほどのびのびした塾で、猛獣みたいな子供達と新太郎の新しい生活とは・・・。切れのある文章!スピード感もあって、面白いです。2回出てくる新太郎の夏は、どちらもとってもいい夏です。この本の中だけでも、夏をいっぱい味わってね☆2014/08/05
しょこら★
22
失恋して引きこもった新太郎、髪は伸び放題だし大学の授業の単位は落とすし…何でもそれなりに熟してきたのに、それが崩れるのは辛いというか、途方にくれるの分かる気がする。そんな中、広告を見て飛び込んだ小学一〜三年生の遊び塾。凄まじい子どもパワー、放任主義の正宗さんに圧倒・翻弄され、全力で遊び笑って、少しずつ前を向き、自分と向き合う。おサル軍には辟易したけど、でも子どもっていいな。自分に正直にいるって難しい。特に、弟や妹がいるとね、親に気を遣うのすごく共感。字は違うけど、新太郎のビジュアルが山田親太郎だった。笑2012/12/17
miyu
17
楽しんで、あっという間に読んでしまいました。子ども達と遊ぶのは大変だけど楽しいよってことですね。目まぐるしく変わる子ども達の感情や行動を追ってるうちに終わっちゃった印象。でも楽しかったからもっと読みたいなーと思っていたら続編あるんですね!2016/03/08
ベルガモット
16
初・花形作品。失恋で落ち込んでいた大学生の新太郎が、バイトで子供たちと戯れることにより家族との関係や進路など『自分自身に気付いていく』ゆるやかなお話。全体的にさらっとしています。雫のようなものが一滴二滴と心に染み込んでいきそうながら、その手前でサッと乾いてしまうような感じ。子供たちのはじけっぷりもあまり迫ってこなかったなあ。このさらっと感がこの作者さんの持ち味なのかな。『おかえり』って言葉は言う方も言われる方も嬉しい言葉ですね。2012/10/30
スノーシェルター
11
トミザワさんの感想を見てすごく読みたくなったのでAmazonで購入。新太郎が遊び塾の子供たちと過ごしながら変わっていく様子が良かった。おサル達のハチャメチャさに笑い、正宗さんのいい加減さに笑う。遊び方やその様子が子供らしい。子供は楽しく遊べれば良いのだ。それを近くで見られるって良いなぁ。遠回りして寄り道になったとしても、違った景色を見るのは大切。2012/11/02