出版社内容情報
テロとの闘いをめざすアメリカの「あたらしい戦争」。しかしイラク攻撃は世界中の多くの反対を押し切って進められた。疑問の多いイラク戦争を本質から解き明かす入門的戦争論。 小学校高学年~中学生
内容説明
「イラク戦争ってそういうことだったのか!」“正義の味方”の戦争を誰も止められなかった。つぎの戦争が始まってしまうまえに、いま、じっくり考えたい。
目次
第1章 同時多発テロからイラク戦争まで
第2章 ブッシュ大統領の「あたらしい戦争」
第3章 兵器が戦争を変える
第4章 イラクの石油問題の始まり
第5章 第一次世界大戦と石油
第6章 イラク戦争は侵略戦争か?
第7章 「自衛のための戦争」とは何か?
第8章 「あたらしい戦争」は止められないのか?
著者等紹介
山中恒[ヤマナカヒサシ]
1931年北海道小樽市に生まれる。児童読物作家。「ボクラ少国民シリーズ」「赤毛のポチ」「とべたら本こ」に始まり、こどものための作品が多数ある
山中典子[ヤマナカノリコ]
山中恒との共著に「間違いだらけの少年H」「書かれなかった戦争論」など
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
のの
10
アメリカめ!って本気で思う。これまで結ばれてきた条約も国連もすべてその成立に意味があるのに、自分の都合に合わないからいらないってそんな話はない。そもそもアメリカの都合に合わせてつくったものじゃ意味ないのだから。独立国家に認められた交戦権を、どうにかなくしてしまうことはできないのかしら…。日本の平和憲法は(アメリカに押しつけられたって説には首を傾げる)これからの世界の道標になると思うのに、武器輸出三原則を緩和したり宇宙開発から平和目的を削除したり…あーあ…。この本、振り仮名たっぷりなので子どもでも読めます。2012/04/14
けんとまん1007
7
とてもわかりやすく書かれている。いかに、欧米諸国を筆頭に、誠意も何もあったもではないということがよくわかる。自分たちで作っておきながら、一方的にそれをねじまげて解釈したり、無視したりする国々。それで、都合が悪くなると、言い訳をするか無視して時の過ぎるのを待つ、あるいは、違う事件を起こして、そちらへ目を向けさせる。人類という観点がまったくなく、自国民という観点もなく、自分たちだけというスタンスが、あからさまに見える。人間というものの一部の面であることは事実だ。2012/04/21
がんぞ
4
「あたらしい」とは、“9.11”後、ブッシュJr.が提唱した“テロリズムとの戦争”。従来の国家間の戦争は基本的に正邪の判定をする決闘のイメージ(=武力を賭け金としたギャンブル)であったが、フセイン政権打倒は(間違った相手でも)報復する面子の為だけ。占領は“敗者に納得できる物語”がないと成功しない。戦後日本では有能(卑怯)な日本人が自己欺瞞をデッチ上げたが…反アメリカ大義で移民二三世まで《イスラム国》なるテロリスト集団に賛同。ルール遵守による国際社会の承認も自由貿易による経済成長も不要《確信犯》と対峙となり2015/09/17
gontoshi
2
この本を読むと、イラク戦争が侵害戦争だったことが よく分かります。また、日本は侵害戦争を承認した ことになると思います。2020/01/12
みこよこ
1
憲法第9条を中学校の授業で習ったとき、日本はもう戦争はしない利口な国なのだとちょっと誇らしい気持ちになった。だけど、今それを無視して日本は戦争をしている。これは法治国家としては異常なことなのではないか?無力感におそわれる一冊。(2004/05/21
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