出版社内容情報
転校してきた白人の少女レーナと親しくなった私。両親は離婚し父と暮らしているのは私と同じだったが、レーナには秘密があった…。 小学校高学年~中学生
内容説明
ある日、二人の少女が出会った。現代アメリカの女性作家が映す透明な世界。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
NAO
66
肌の色で差別し、貧しいからと差別する。人はなにかというと差別したがるものだが、秘めた苦しみは、同じ苦しみを感じている者にしか分からない。片親がいない悲しみ・苦しみは、肌の違いなど関係ない。2020/03/07
ヒラP@ehon.gohon
9
母親不在の白人と黒人の女の子二人、性的虐待、貧困、差別…、社会問題を詰め込みながら、とてもピュアできらめいて感じられるのは、ジャックリーン・ウッドソンならではの表現力でしょうか? ウッドソンの作品には、底流に流れる共通テーマがあるように思います。 そして視線はとても優しいのです。 街を出て行ったレーナ姉妹の将来を思いやると、切なくなります。 一方、母親が家を出て行った黒人のマリーは、母親の行動をなんとか受け止めていけるのでしょうか。2014/06/30
ばーばら
2
ところどころ、ハッとする魅力的な表現がちりばめられていて、一気に読めた。ただ、読後感が微妙・・・訳者あとがきに、家出したレーナについて、「この子ならきっとどこかでまた力強く生きていくだろうと読者に予感させるような描き方です。」とあるけれど、今一つそこまで感じ切れなかった。。希望を失っている表現が繰り返されてもいたし。その後のレーナが、かなり気になる。もう一歩、希望の予兆が欲しかった。2020/01/27
omasa
1
黒人の町で、白人がのけ者になる。よくある差別の逆のおはなしは初めて読んだ。「白いグズ」は英語のスラングだろうか。友達からの忠告を無視してレーナに近づいていくマリー。互いに何か通じるものを感じたのだろう、互いに思いやりだけを持って接するわけではないが、二人には友情が芽生える。幼い妹が不憫「こんなにきれいなうち、はじめて見たよ」。終わりも含めてきれいごとだけでないから現実感があり、作者の本気度が感じられる。「むこうがわのあのこ」「かあさんをまつふゆ」「あなたはそっとやってくる」の方。題はレーナー?レーナ?2022/08/09
感想長いよ
1
中学生の時(かれこれ7年くらい前)に推薦図書になっていたので、手にした一冊。人種差別、近親相姦、などなど深刻なテーマだった。人種を越えて主人公2人が徐々に心通わせていく様子には感動した。母親への届かぬ想いも切ない。たくさんの子どもたちに読んでほしい。
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