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かさをささないシランさん

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  • サイズ B5判/ページ数 1冊(頁/高さ 21X21cm
  • 商品コード 9784652042106
  • NDC分類 E
  • Cコード C8793

出版社内容情報

シランさんはある日突然逮捕され牢屋に入れられてしまいました。みんなとちがうことをしているから…。人間の自由を考える絵本。   小学校高学年~中学生

内容説明

雨にぬれて歩くのが好きな男、ちょっと人と変わっているかもしれません。でもそのせいで男はたいほされます。恐ろしい話です。しかし似たようなことが今も、世界のどこかでおこっているのです。アムネスティの絵本。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Hideto-S@仮想書店 月舟書房

124
有能で親切と評判だった若者の前途は希望に満ちているように思われた。ところがある晩、彼の部屋を軍隊が襲い、投獄されてしまう。「雨の日にかさをささない」という理由で。その日を境に彼の評価は反転する。職場や仲間内でも、彼は忘れられた存在になってしまう。遠く離れた会ったこともない人々の他には……。谷川俊太郎さんといせひでこさんのコンビによる、まさかのディストピア絵本。海の向こうで苦しんでいる誰かを気にかけることは人として大切な事。他人の痛みを想像する力が世界をステキな場所にすると信じたい。1991年3月初版。2016/02/28

mocha

83
アムネスティの活動をわかりやすくあらわすための絵本。いわれない罪で囚われている人が世界中にどれだけいるだろう?シランさんのケースがどれほど突飛でも、笑えない現実がある。いせひでこさんの絵がとてもおしゃれで、どちらかといえば大人向け。〈6月の本〉2020/05/11

パフちゃん@かのん変更

61
シランさんは親切でまじめでいい人。職場でも信頼され、友達にも人気があった。それなのに、ある日、逮捕され虐待される。雨の日にかさをささないから。「みんなと違うことを考えるやつは敵だ」ということで。ショックなのは、罪もないシランさんが逮捕されたこともそうですが、人気があったはずなのに、みんなが手のひらを返すように離れて行ったこと。いせひでこさんの絵は水彩が好きですが、このペン書きのような絵も素晴らしいです。怖いお話です。2014/05/16

けんとまん1007

59
今も世界のあちらこちらで起きていること、または、その根っ子にあるもの。違うということを排除するということ。それは、基本的人権をすら無視するというもの。今、この国にも蔓延していると思っている。自分の周囲でも感じることが多い。そんなことをアムネステイと谷川俊太郎さんのコラボ作品で、こころの奥に届くのがこの1冊。2020/03/01

キジネコ

58
冤罪という言葉があります。度々ではなくとも耳にします。罪もないのに罰則を科される…この本で、問われているのは最早冤罪による個人の権利侵害ですらないのです。そもそも法と則は何のために存在するのか?公平性の維持のため?本当にそうでしょうか?傘をささないシランさんに突然司直の手が伸びます。「皆が雨降りの日には傘をさす、しかし君はささない」権力者が秩序を維持す為に彼を拘禁した理由です。そんな馬鹿な…と一笑に付すこと…できますか?世界の何処かで今起きている現実が、明日の私達を捉えるかも知れないのに?…という怖い話。2018/04/30

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