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内容説明
すべて新訳で、初訳作品も多数収録。アメリカ文学を代表するショートストーリーの名手、オー・ヘンリー。現代ショートショートの源流がここに!全8巻完結。
著者等紹介
ヘンリー,オー[ヘンリー,オー][Henry,O.]
1862年、アメリカ・ノースカロライナ州に生まれる。本名はウィリアム・シドニー・ポーター。銀行勤務時代に横領罪で起訴され有罪判決を受けるが、真相は不明。服役中から短編小説を書きはじめ、ニューヨーク庶民の哀歓をえがいて爆発的人気を得る。短編の名手として、アメリカのみならず世界にその名をとどろかせる。生涯272編の短編作品を残し1910年没
千葉茂樹[チバシゲキ]
1959年、北海道に生まれる。国際基督教大学卒業。児童書編集者をへて翻訳者として活躍
和田誠[ワダマコト]
1936年、大阪に生まれる。多摩美術大学卒業。グラフィック・デザイナー、イラストレーターとして装丁、挿絵、絵本などを手がけるほか、映画監督、作詩・作曲家、エッセイストなど、ジャンルをこえた多彩な活動を続ける。現在も約30年にわたって「週刊文春」の表紙(絵とデザイン)を担当している。1974年に講談社出版文化賞、1997年に毎日デザイン賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Hideto-S@仮想書店 月舟書房
100
「このニューヨークでは、生き残るためには、すべての人間を疑ってかからなければならないのだ」(『のぞみのものは』)。正直者はばかを見る大都会。だけど、出し抜いてやろうと手ぐすね引いている奴がいつでも笑うとは限らない。皮肉が効いたピリッとした物語が並ぶシリーズ第8巻。表題作は誘拐犯と元気すぎる子どものやり取りが可笑しい一篇。そりゃないよなぁ……と苦笑いするしかない『警官と賛美歌』。一幕劇のような『ビアホールとバラ』『五月の結婚』は見事なオチがオー・ヘンリーの真骨頂。男の切なさが漂う『ありふれた話』も好みです。2015/09/14
keroppi
81
【O・ヘンリー誕生日読書会’21(9月1日~9月30日)】毎年、この読者会に合わせて、O・ヘンリーを読んでいる。このショートストーリーセレクションは、和田誠さんのイラストも素敵だし、大きな活字で読みやすい。なんと言っても、この表題作が好き。誘拐犯も手に負えないこの子供は凄い。2021/09/10
帽子を編みます
36
やはり、表題作が秀逸。この話、何回か読んでいますが、赤い酋長ジョニーのハチャメチャぶりといったら…。特に会話、あのいつまで続くのだろうという連想が弾けて結局何?というヤツ、経験あります。誘拐犯たちが振り回され、ぼろぼろになっていく様子が面白い。彼らは心優しき男たちなのです。 固有名詞、商品名、地名、故事、聖書の出来事などが多用されています。読者の連想、想像力を広げる仕掛けです。韻を踏んでいるであろうという工夫もうかがえます。すっきりした訳文です。大きな文字、軽妙な挿し絵、注釈や解説はありません。2020/09/09
yamatoshiuruhashi
19
オー・ヘンリーショートストーリーセレクション、第8巻にして最終巻。久しぶりにO.ヘンリーの作品を堪能した1ヶ月だった。本巻で作者の名前も知らない少年の頃に、学習雑誌に載った(多分リライトで)「警官と讃美歌」にやっと再会。金庫破りの話がどの巻にも収録されていなかったのが残念だった。しかし子供のころに読んだ翻訳文学の筋立てに懐かしさを覚えさせられて、ジャック・ロンドンにまで手を出すことになり併読。これもまた良し。2018/02/02
カラスノエンドウ
13
オー・ヘンリーを読む時間は寄席気分。既読の物語は、脳内で落語家が喋っている感覚でオチにムフフッ♪ 表題作の「赤い酋長の身代金」「ピミエンタのパンケーキ」「五月の結婚」が好きだなぁ。【O・ヘンリー誕生日読書会'21】【色に繋がる本読書会】2021/09/11