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出版社内容情報
金色の飛行物体が都会にやってきてテレビ塔に停止した。われわれの要求を聞け! 赤い光線がビルを破壊した。表題作ほか16編。 小学校高学年~中学生
内容説明
新鮮なアイデア、完全なプロット、意外な結末―三要素そろったショートショートの面白さ。
著者等紹介
星新一[ホシシンイチ]
1926年、東京に生まれる。東京大学農学部卒業。日本最初のSF同人誌「宇宙塵」を57年に創刊。ショート・ショートと呼ばれる短編の新分野を確立し、千以上の作品を発表する。68年に『妄想銀行』で第21回日本推理作家協会賞を受賞。97年没
和田誠[ワダマコト]
1936年、大阪に生まれる。多摩美術大学卒業。グラフィック・デザイナー、イラストレーターとして、装丁、挿絵、絵本などを手がける
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
NADIA
29
中学生の頃によく読んでいた星新一のショートショート。懐かしい作品たちはシンプルで明快な文章で綴られて、今読んでも面白い。昭和の半ばに描かれた未来はドライなくらいクリアな世界。宇宙からの来客を受け入れる地球はもはや「国」の概念がないのか皆平等に「地球人」とくくられている。具体的な年代は記されていないが、何年後をイメージした未来なのだろうか? もしも、当時から50年後くらいとするならばちょうど今頃だろう。科学分野では一部、作品に近いところもあるが、人類の在り方はほとんど進歩がないような気もする。 2018/06/06
けい子
21
短編集なのですが、地球人が他の星に行ったり、逆に他の星に侵略されたりの話がやたらに多い。星新一さんは何か危機を感じておられるのだろうか。2019/01/04
田中寛一
19
「信用ある製品」では宇宙人が地球人に2つの最高級品を勧める。中学の国語で習う「矛盾」をも教えくれる。しかしさすが星さん、結末は矛盾を示さなかった。欲望の辿り着く先を暗示してるようだ。「雪の夜」のように若い頃の苦しみが年とともに美しく見えていくものが多いとありがたいね。星さんも作品を繰り上げるまでの苦しさが、作品となり後の世まで読みつがれ、輝かしく見えていることだろう。「宇宙のネロ」を読むと今のテレビ番組も考えるべきものもありそうだ。ネロに征服されないように。2013/12/04
エスパー
11
図書館本。中学生の頃に読んだはずですが、全く覚えていない。結末はなんとなく予想できるものもあればそうでないものもありました。さくっと読めるところがよいです。2015/02/22
ともブン
10
ショートショートセレクション2冊目。「ようこそ地球さん」「ボンボンと悪夢」から17篇を収録。民間人初のISS滞在がニュースを賑わせていて『空への門』で星さんの描いた未来に近づいて来たんだなぁと感慨深い。星さんのお話を読むにつけ、自分が共通認識だと思い込んでいる常識の危うさを気付かされる。こちらにとっては快適でも他者(他人、他星人、他動物etc…)にとっては不快極まりないこともある。多様性と包括、という標語をよく見るようになったけど、こういう基本的な気づきがないと相互理解は難しいかも、と思う。2021/12/12