内容説明
三蔵法師の一行が通りがかった車遅国では、五百人もの仏教の僧侶が、道士たちの下男として苦役を強いられていた。二十年前のある出来事をきっかけに、天から使わせられた三人の道士が力をもつようになったのだという。僧侶たちは、やがて天竺へ向かう僧と斉天大聖がやってきて、苦しんでいるものたちを救い出してくれる夢を見た、というのだが…。世界最強のファンタジー・アドベンチャー「西遊記」第7弾。
著者等紹介
斉藤洋[サイトウヒロシ]
1952年東京に生まれる。1986年『ルドルフとイッパイアッテナ』で講談社児童文学新人賞を受賞。1988年『ルドルフともだちひとりだち』で野間児童文芸新人賞を受賞。1991年「路傍の石」幼少年文学賞を受賞
広瀬弦[ヒロセゲン]
1968年東京に生まれる。絵本、本の挿絵などを数多く手掛ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ちぐ
38
車遅国で虎力大仙、鹿力大仙、羊力大仙と力比べをするお話。やりきれない気持ちが残ります。鼻っ柱の強い悟空ですが、今回の虎力大仙たちとの一件で、今までに味わったことがない気持ち…後悔?のようなものを感じているように思えた。対決の後で物思いにふける悟空に心を打たれました。そんな悟空の思いを八戒にはなーんにも知らないんだもんなぁ…。。2016/03/11
七色一味
21
読破。★★★☆車遅国、3人の道士編。なんかもっとこう、クールな解決方法はなかったものかと、悟空的にも後味の良くない解決の仕方だったのかも。チカラ対チカラの連鎖、火に油を注いだのはまたしても八戒か。天界の矛盾を感じる旅は続く。2023/02/27
まるりー
19
天界では仏教も道教も仲良しなのにな〜。道教の知識がないから、ちょっと興味湧く。虎力大仙、鹿力大仙、羊力大仙…どこでどんな修行したのかな?何があったのかな?…冷竜!こんなところにいたのね!!2015/06/12
ちょび
5
今回も面白かったです!個人的に結構グロいなと思った場面もありましたが、なんだか色々切ない巻でもありました。2014/12/23
かさかさ
3
読み聞かせで。三人の国士が勝ち目の無い相手、悟空に挑戦する。それはプライドなんだね。そうと知りつつ、受けて立つ悟空。いつのまにこんなに思慮深い人物になったのだろうと思うし、実際、原文はどのように書かれているのだろうかとその辺も興味ありです。2014/05/06