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出版社内容情報
全国的にどのうちでも突然お父さんが5~6人にふえて、それぞれ自分が本物だといいはる。困った政府は…。表題作など5話。 小学校中学年~小学校高学年
内容説明
本当のおとうさんはどれ?今のぼくは本当のぼく?いつもと同じ一日がとつぜん迷路のような世界に。思わず背筋がこおる5つの話。
著者等紹介
三田村信行[ミタムラノブユキ]
1939年、東京に生まれる。早稲田大学文学部卒業。在学中から創作を始める
佐々木マキ[ササキマキ]
1946年、神戸に生まれる。京都市立美術大学中退。マンガ家、イラストレーター、絵本作家
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
藤月はな(灯れ松明の火)
98
恐怖映画コミュニティで知った本。確かにこれはトラウマ級。子供の頃に恐れていた事をそのまま、書き起こしたかのような物語ばかりなので懐かしくも古びない怖さを感じます。特に「ぼくは5階で」の鍵っ子の不安や「壁は知っていた」の親の一人がいなくなり、残った一人とはどうも暮らしていくのがしんどい事が直感的に分かる時とか。でもこの本を「家族と一緒にいると時々、しんどい」と思っていた時に読んでいたら「大人って生き物程、子供みたいに人の事は思っちゃいないんだよ。例え、親であってもね」と早い内に見切りをつける事が出来たのに…2018/10/05
コットン
77
これが子供向けの本なの!・と感じるのは私だけでしょうか。5つの短編集『かべは知っていた』なんか、安部公房の『壁』を連想する。それにしても佐々木マキのイラストは時代を超えて素晴らしいな―――!2015/05/09
こばまり
51
年端もいかない子にこんなものを読ませるなんて一体全体どんな了見だ。リアルを疑えとウォシャウスキー(今や)姉妹よりずっと以前に、しかも子供に説いたクリエイターがいたとは。足元ぐらつく名作である。2018/07/01
☆ぴよこ☆ 「クリスマスに絵本を贈ろう・絵本を読もう」「【読メ絵本部】」
30
P46まで。2話読んだが、何とも言えない恐怖が。。。今読みたい本ではなかったので、進んで読んでいなかったが、最後まで読んでみたかった。図書館本なので、時間切れ。主人公は小学生だから、子どもが読むと、もっと恐怖が感じられるだろうな。2014/09/28
内島菫
29
こども向けだからこそこの怖さが出せるのかもしれないと、たたみかけるような五つの短篇を読んだ後では、自分のこどもの頃を省みて思う。「ゆめであいましょう」は、ボルヘスが度々言及し、バベルの図書館シリーズでもよく見かけた、「古来からのテーマ」である分身譚。しかも夢の中で時間軸のズレた自分と出会うという、まさにボルヘス的主題。「どこへもゆけない道」や「ぼくは五階で」で主人公の男の子が迷い込む迷宮もボルヘス的主題。2018/08/02