出版社内容情報
終戦の年の8月9日忘れられないあの日。米軍のB29爆撃機が長崎に原爆をおとした。今年もうめきながら死んでいった友の声がする。 小学校低学年~小学校中学年
内容説明
いきなり白い光が、ぴかあっと光りわたりました。とっさに、にんぎょうをつかんでうつぶせたきぬえに、ものすごいバク風がおそいかかりました。1945年8月9日、長崎に原子バクダンがおとされたのです。そのとき、きぬえは5つでした。第20回小学館児童出版文化賞。第18回産経児童出版文化賞推薦。
著者等紹介
おおえひで[オオエヒデ]
1912年、長崎県生まれ。高浜高等小学校卒業。十九歳で上京。独学で専検に合格し、保母となる。原爆で姉とその子どもたちを亡くした事実を書き残そうと、四十歳ころから児童文学の創作を始める
篠原勝之[シノハラカツユキ]
1942年。北海道札幌市生まれ。武蔵野美術大学中退。上京後、舞台美術などの仕事のかたわら絵本を制作。イラストレーションの仕事のほか、みずから“ゲージツ家”と称して、ユニークなアート作品も数多く手がけ、幅広く活躍している
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ベーグルグル (感想、本登録のみ)
51
長崎の原爆投下にあった一人の少女家族について子ども目線で書かれている。原爆を逃れても、原爆症となり亡くなっていくのはとても辛い気持ちになった。当事者でしか分からないような悲惨な出来事を知るために最適な一冊。2019/08/18
ミーコ
48
長崎の原爆投下日8月9日に 図書館から借りて読みました。きぬえ 5歳の時でした。重症を追うが死からは逃れる事が出来ましたが お母さんは亡くなり、一緒に逃げたおじいさんは原爆症で、後日亡くなってしまいます。実体験した人でないと本当の悲惨さ 惨さは分からないですが 戦後に生まれたワタクシ達も忘れてはならない事だと思います。2017/08/10
かおりんご
26
児童書。読み友さんの感想で知りました。長崎の原爆が舞台。あまり長崎の話がないから、嬉しい。原爆病に効くと言われたものはなんでも飲んだり食べたりしたという話は、別の本でも読んだことがあったので、家族が何振りかまわず手を尽くした気持ちがよく伝わった。あの日で終わりではなく、繰り返し思い起こす日。宗教が前面に押し出されているわけではないので、読みやすい。2019/09/15
kana
11
長崎の原爆が舞台の児童書。表紙の黒い太陽が壮絶さを物語っている。原爆投下は二度とあってはならない。その過ちが繰り返されないためにも私ができる事は、こうやって本を読んでせめて誰かに発信していく事だと思った。2021/10/05
フキノトウ
11
長崎に落とされた原爆。なんとか原爆を生き抜いた人も、バタバタと原爆症で倒れていくのがなんとも残酷。2019/03/17