内容説明
「かぎんちょ」とは、炉やカマドの上から、鍋、釜、鉄瓶を掛ける自在鉤のこと。囲炉裏を囲んでのむかし話はなんとも言えぬ可笑しみ、あわれさ、かなしみにけむったものであった。福岡の秘境・奥八女の消えていく物語を九州辺境のもの書きが綴った珠玉の23短篇。
目次
第1章 九州辺境夜話(たいわんどじょうの棲む湖畔;茶の花;イノシシ退治は苦笑い;ブロンズ・芳蔵記)
第2章 山峡かぎんちょ草紙(ションベン滝探険隊;村を走ったマリリン・モンロー;火の玉信者;トリおばしゃんの唄;兼やんのどんだ曳き;万蔵が堤の柳一本;春風炭焼き女房;エノハ変化;椿神の守刀;河童〈カッパ〉の掟;馬許しの屋敷;仏石;仙薬談;鬼の手こぼし;キツネ化身談;毘沙門お堂;阿弥白椿;矢部のやん七伝;琵琶ン瀬の宿)
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