出版社内容情報
まともに信ずることは難しいが、面白い本だ。イエスが生まれた時の状況や、幼少期のイエスについては、新約聖書にさまざまな記述がある。しかし、その後どこで何をしていたかについては、どこにも何の記述もない。ただ、三十歳になったとき、突然パレスチナの地にあらわれて伝道をはじめるのである.....。(立花隆『ぼくが読んだ面白い本・ダメな本 そしてぼくの大量読書術・驚異の速読術』 259頁、より)
内容説明
古代チベットの古文書によれば、イエスは十三歳のとき隊商の群れに加わり、東方へ旅立った。目指すはインド、そしてヒマラヤの山地。そこで彼は何をしたか…。東洋と西洋を結び、ブッダとイエスを繋ぎ、歴史と文化に関する限りない知的興奮をもたらす新発掘!地上最大の謎が解き明かされる。
目次
第1章 イエスの失われた歳月
第2章 知られざるイエス・キリストの伝記
第3章 ヒミスへの細道
第4章 東方伝説
第5章 「あなたがたのイエスはここにいた!と、この本にそう書かれています」
第6章 今日のラダーク―ある文化人類学者の印象
第7章 エピローグ―二つの世界の物語
第8章 謝辞
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
satoshi
3
聖書に欠けているイエスの失われた17年。著者によるとイエスは13歳でインドに行き,ジャイナ教やヴェーダに触れ,29歳でパレスチナに戻ってきたのだと言う。インドやチベットの僧院に残されたイッサという聖人に関する文書では,総督ピラトとユダヤの祭祀カヤパとの立場が逆になっているらしい。つまり,福音書の記述はキリスト教のローマ進出のために都合よく書き換えられた可能性が。これ,事実だとしたらとんでもないことなのでは?2008/04/20
nam
0
イエスは青年時代、インドでブッダを学んでいたという記録がチベットに残っているという。その伝説を聞いた僧侶はこう語った。「キリスト教徒の唯一の誤りは、ブッダの偉大な教えを取り入れた後、自分たちのダライ・ラマを作るにあたって、完全にブッダから離れてしまったことです」 パンと葡萄酒で聖体拝領をしたり、聖人の遺品を敬い、修道院を持ち…共通点の多いチベット仏教とキリスト教。イエスはブッダを学んでいたのか!?鵜呑みにするわけにはいかないが、興味深い一冊。2012/03/21