出版社内容情報
人物の内面にまでせまり、芸術の域にまで肖像写真を高めて写真史の第一ページを飾ったフェリックス・ナダールとその息子のポール・ナダールの作品を集大成。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
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雑誌を創刊したり、気球に乗ったりと生涯に実に様々なことに手を染めたが、ここは肖像写真家としてのナダールである。パリの空中写真を最初に撮った(気球から)のも、屋内で人工光による肖像撮影を試みたのもこの人を嚆矢とする。親友であったボードレールをはじめ文学者、画家、音楽家など実に多彩。資料的な価値も大きいが、肖像写真としての芸術的な価値も高いだろう。眺めていると、いろんなことに想いが飛ぶ。ジョルジュ・サンドってこんなだったとは。コクトーとカミュはちょっと似てるなとか。ワーグナーは何人もの女性を(男性も)⇒2021/07/16