内容説明
1988年11月18日夕、茨城県つくば市で高校生が交通事故に遭い、瀕死の重傷を負った。少年は意識不明の状態が続き、たびたび生命の危機に陥った。しかし、家族を始め周囲の人たちの願いが通じ、事故から50日後、奇跡的に意識を回復した。やがて少年は意識を失っているときに見た“夢”の内容を語った。それは感動的な、そして不思議な物語だった。著名な学者が初めて調べた日本の「臨死体験」例。その全貌を絵を交えて再現する。
目次
事故のあらまし
意識が戻るまでの体験
夢の話
拓路くんの「体験」を詳しく聞く
「体験」の状況を語る
拓路くんの奇跡
若き幕末の英傑への挑戦状
担当医のみた「体験」
臨死体験をさぐる
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
さぜん
46
母が認知症で入院しており現在栄養点滴のみで生きている状況。コロナ禍でもう2年以上面会もできず。そんな話を友人にした時この本を貸してくれた。意思疎通もなく殆ど寝ている時間を母はどう過ごしているのか。正直想像することさえ避けていた。しかし、人が死ぬ瞬間まで様々な記憶と意識は脳の中で動いている。それを実証する術はまだないが、母の人生において幸せな記憶が最期まで見守ってくれることを願う。事故の記述は長男の自動車事故を思い出し、ご家族の気持ちが痛いほど伝わる。息子は軽症で元気に過ごしていることに感謝。2022/06/04