内容説明
南仏の豪邸に棲む美しい姉と車椅子の妹。一夜のアバンチュールの謎を追って、禁断の館に足を踏み入れた男はたちまち“魔性”の虜に。毒された三角関係は、やがて意想外の破局へ…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
円盤人
3
『100冊の徹夜本』の一冊。若い男が顔を隠した女と一夜を楽しむが、車のナンバーから突き止めた豪邸には、オールドミスの姉と、車椅子に乗った妹がいた。あの美女はどちらか、というサスペンス。1957年フランスの小説、文章も洒脱なのだろう、86年の訳で比較的こなれてはいるが、英文以上にもって回った言い回しが多く、頁数のわりに読みやすいとは言いづらい。また登場人物が実質3人なので、真相が必然的にややこしくなっているのが難か。ただ、白黒サスペンス映画のようなクラシックな味わいがあり、読み心地は決して悪いものではない。2022/11/28
よっぴ
2
佐藤桂氏の「100冊の徹夜本」での紹介でこの本を知りました。読売新聞社から出ていたシリーズで、登場人物の少ないフランスミステリー。。一文無しとなった男がアメ車に乗った女性と出合って関係を持った。その車のナンバーを覚え向かった先は持ち主の家。そこから奇妙な共同生活が始まる。。少ない登場人物の中で読者を惑わせていくサスペンス感のある物語です。◆Amazon20002012/07/28