内容説明
きらびやかな〓風絵で知られる尾形光琳は、死後百六十年後の西欧や二百年後の日本で新たに評価され、再生を繰り返した。作品を語る「装飾的」という言葉の由来をもとめ、時空を超えて生きつづける光琳の軌跡を辿る。
目次
プロローグ 光琳とは誰?
一 光琳―最初の再生(同時代資料のなかの光琳;十八世紀の光琳―多様なイメージ;抱一の光琳再発見と顕彰)
二 明治期における光琳観の変遷(抱一系江戸の流れ;西欧人による光琳評価;政府系アカデミズム)
三 近代によみがえる光琳(光琳模様・図案家光琳の再生;光琳二百年忌の開催;近代の蘇生のもたらしたもの)
四 語り方の変容―評語「装飾的」の検討(新しい語りとしての「装飾」;近代以前の「装飾」;近代の「装飾」)
五 二十世紀後半の琳派受容(戦後文化のなかの光琳;分水嶺としての東京国立博物館創立百年記念「琳派展」;海外の眼差しと琳派―受容・紹介・言及)
エピローグ なぜ、かくも光琳だったのか
著者等紹介
玉蟲敏子[タマムシサトコ]
1955年東京生まれ。現在、武蔵野美術大学造形学部教授。博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。



