出版社内容情報
関東入府後の家康の偉業として語られる、利根川の流路変更と物流集中による江戸の繁栄という歴史像は正しいのか。中世太平洋海運と東国の二大河川(利根川水系・鬼怒川水系)=内海(江戸の海・香取の海)世界を軸に、流通経済を支えた海夫・商人・宗教者の多様な活動を探究。水陸交通による富の移動と蓄積、その掌握をめぐる新たな東国史を描く。
【目次】
物流の今―プロローグ
東国の物流と水上交通・陸上交通
二つの水系と東海道・東山道
平将門の時代から中世荘園制へ
中世東国の物流と鎌倉道
中世東国の物流
水陸の鎌倉道
中世の東海道と東山道
江戸内海の水運と物流
江戸内海の物流拠点―武蔵国六浦
品川・神奈川の繁栄と物流
中世の太平洋海運
鎌倉府による物流支配
鎌倉府と東国の関所
鎌倉公方の徳政と鶴岡八幡宮寺
中世利根川下流域の河関
「都市的な場」の出現
香取内海の水運と物流
香取内海の領主たち
香取内海の走湯山燈油料船
「海夫注文」の世界
富有人注文と「都市的な場」
戦国時代の物流 古河公方から後北条氏の時代へ
江戸内海と香取内海の交わり
戦国時代の物流と商人司
房総里見氏の物流支配と近世利根川水運
房総里見氏と「連雀司」岩崎氏
近世利根川水運と河海の民
近世利根川水運の風景
物流の主役としての河海の民―エピローグ
あとがき
参考文献
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- 電子書籍
- 5Gで上がる日本株(週刊エコノミストe…



