出版社内容情報
森 公章[モリ キミユキ]
著・文・その他
内容説明
武士はどのようにして誕生したのか。平将門の乱から源平合戦までの争乱を通じて、古代社会に登場した武者が、武士という新社会集団を形成し武家政権に発展させるまでを描く。武士誕生の歴史に一石を投じる注目の一冊。
目次
プロローグ 武士とは何か
第1章 天慶の乱と武者の生成
第2章 武者の展開
第3章 東国・奥羽の兵乱と武者
第4章 武者から武士へ
第5章 保元・平治の乱と平氏の権勢
第6章 治承・寿永内乱と武家政権の成立
エピローグ ルサンチマン(ressentiment)としての武士
著者等紹介
森公章[モリキミユキ]
1958年、岡山県に生まれる。1988年、東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。奈良国立文化財研究所、高知大学人文学部教授を経て、東洋大学教授・博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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六点
95
前著『古代豪族と武士の誕生』で上総の古代豪族が、皇胤との婚姻によって武士に変質していくと、言うのをイマイチピンとこずに読了した。西日本ではどうなるのか?と。西日本では藤原純友の乱を契機に武者集団が発生し、九州では刀伊の入寇が大きな機会となり古代豪族→在庁官人→武士となっていったという。これまでの六点の知識を大きく拡張せしめる一書であるのは間違いない。古代豪族の名前が治承・寿永の内乱期に至っても、ちょろちょろ出てくるのに、六点は古代からの血脈の力強さを感じたことであることであるよ。2022/11/08
MUNEKAZ
16
古代史の研究者による武士の誕生論。教科書的な通史のようにも読めるが、源平に捉われない古代豪族や在庁官人、また西国武士の誕生まで含めた内容は、武士という集団に至るまでの多様性を示している。他に終章で武士を「ルサンチマン」の集団と捉えているのが面白く、古代末期から中世にかけて負け組だった人々が、新たな支配集団に成り上がったとし、そのクライマックスを源平合戦に見ている。乱暴なことを言えば、平家が負けたのも摂関家と上手に付き合って下駄をはかせてもらっていたからで、そもそもの怨念が足りないということか。2023/09/11
NyanNyanShinji
2
周知の様に,武士の源流は清和源氏、桓武平氏のみならず,秀郷流と利仁流のら藤原氏その他にも近江源氏などもある。本書はこれらの軍事貴族たちが京や地方に如何に力をつけ,本書のタイトル通り武者そして武士になってゆくかを、将門と住友による天慶の乱から頼朝による武家政権である鎌倉幕府までを連続的に描いたており,中央以外にも日本全国に及ぶ内容の濃い一冊でした。また巻末の源平、王家摂関家、秀郷、利仁の両流藤原氏、西国の武士たちの系図が圧巻!越前篠原の戦いで白髪を墨で染め戦死した斎藤実盛は利仁流藤原氏だったとは。2023/08/13
takao
0
ふむ2025/03/20
まっちゃん2
0
図書館。武士の誕生の萌芽は平安時代の初期にあるとおもっていたが、もやっとした、その後の過程がまあまあみえた。が、しかしのこ人の文章読みにくい。いちいち難しい言葉を使うな。一般向けの書き方ではない。2024/05/13
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