出版社内容情報
新谷 尚紀[シンタニ タカノリ]
著・文・その他
内容説明
伊勢神宮・出雲大社・沖ノ島・隅田八幡宮・ニソの杜。大小さまざまな神社がなぜ全国に存在するのか。民俗伝承学に考古学・文献史学を織り成し、新視点から神社祭祀を比較検討。神社の歴史とその重層性の解明に挑む。
目次
神社の起源と歴史をどう読み解くか プロローグ
第1章 神社と古代王権
第2章 律令祭祀と伊勢神宮・出雲大社
第3章 平安時代の祭祀と神社
第4章 荘園鎮守社と氏神―隅田八幡神社の歴史と祭祀の変化
第5章 郷村神社の歴史の重層構造―毛利・吉川氏の足跡と神社
第6章 若狭のニソの杜―原初的な神祭りを伝える
神社の多様性が意味すること エピローグ
著者等紹介
新谷尚紀[シンタニタカノリ]
1948年、広島県に生まれる。1971年、早稲田大学第一文学部日本史学科卒業。1981年、早稲田大学大学院史学専攻博士後期課程単位取得退学。1998年、社会学博士(慶応義塾大学)。現在、国立歴史民俗博物館名誉教授、国立総合研究大学院大学名誉教授、元國學院大學文学部及び大学院教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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乱読家 護る会支持!
6
神社は大和言葉ではなく漢語。稲作と共に広がる王権。出雲大社の独自性。怨霊から逃れる為の平安遷都、八幡信仰と石清水八幡宮、祇園社、毛利・吉川氏の郷村神社、若狭ニソの杜など。 日本の神社は日本各地で多様性を持って信仰されてきた。しかし、その多様性は乱暴な多様性ではなく、秩序ある多様性と著者は書いている。 これは、少し前に読んだ「分裂と統合で読む日本中世史」谷口雄太(山川出版社)に書かれていた、日本の「多様性を活かす共通性を大事にした国づくり」とも響きあっている。2022/01/04
キャメルズボン
2
第二章までは酷かった。中世の荘園から発展した神社祭祀(というより祭祀集団の継承や変遷や)は専門らしく、こちらが慣れない為飲み込みにくいが興味深かった。終盤のニソの杜は、読者もニソの杜を知っていて当然という体で書き進められるのでちょっと困った。2023/10/03
Go Extreme
2
神社の起源と歴史をどう読み解くか 神社と古代王権: 稲作と王権 倭王は日の御子 律令祭祀と伊勢神宮・出雲大社: 伊勢神宮の創建 出雲大社の創建 神社と神社建築 平安時代の祭祀と神社 平安遷都と「延暦の新制」 祇園社の歴史と祇園祭 荘園鎮守社と氏神-隅田八幡神社の歴史と祭祀の変化: 隅田荘の成立と神社 村々の氏神への変化 郷村神社の歴史の重層構造―毛利・吉川氏の足跡と神社若狭のニソの杜―原初的な神祭りを伝える― 先祖神は後付けの解釈 ニソの杜の調査と新知見 ニソの杜祭祀の特徴 神社の多様性が意味すること2021/07/22
takao
2
ふむ2021/07/10
とむ
1
神社の成り立ちとその歴史的変化について詳しく述べられている。第2章の「律令祭祀と伊勢神宮・出雲大社」が一番興味深かった。2022/03/13